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ウルキオラの転生物語 inゼロの使い魔
第4部 誓約の水精霊
第5章 水の精霊
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在に形を変え……、陽光を受けるとキラキラと七色に……」

そこまでモンモランシーが口にした瞬間、離れた水面が光り出した。

水の精霊が姿を現したのである。




ウルキオラが立っている岸辺から、三十メイルほど離れた水面の下が、眩いばかりに輝いている。

まるでそれ自体が意思を持つかのように、水面がうねうねと蠢いた。

それから餅が膨らむようにして、水面が盛り上がる。

ウルキオラはその様子を見つめている。

まるで見えない手にこねられるようにして、盛り上がった水が様々に形を変える。

巨大なアメーバのようなその姿であった。

確かにキラキラ光っていて綺麗だが……、どちらかというと気持ちが悪い。

湖からモンモランシーの使い魔のカエルがあがってきて、ぴょんぴょん跳ねながら主人の元に戻ってきた。

モンモランシーはしゃがんで手をかざしてカエルを迎えた。

指でカエルの頭を撫でる。

「ありがとう。きちんと連れてきてくれたのね」

モンモランシーは立ち上がると、水の精霊に向けて両手を広げ、口を開いた。

「私はモンモランシー・マルガリタ・ラ・フェール・ド・モンモランシ。水の使い手で古き盟約の一員の家系よ。カエルにつけた血に覚えはないかしら。覚えていたら、私たちにわかるやり方と言葉で返事をして頂戴」

水の精霊……、盛り上がった水面が……、見えない手によって粘土がこねられたようにして、ぐねぐねとかたちをとり始める。

その様子をじっと見ていたウルキオラは、驚いた。

水の塊が、モンモランシーそっくりの形になって、にっこりと微笑んだからだ。

それから無表情になって、水の精霊はモンモランシーの問いに答えた。

「覚えている。単なる者よ。貴様の体を流れる液体を、我は覚えている。貴様に最後にあってから、月が五十二回交差した」

「よかった。水の精霊よ、お願いがあるの。あつかましいとは思うけど、あなたの一部を分けてほしいの」

水の精霊はにっこりと笑った。

「笑ってくれたぞ!OKみたいだね!」

ギーシュは大声で叫んだ。

しかし、その口から……、というか、どこから声が出ているのかはわからないが、出てきたセリフはまったく逆だった。

「断る。単なる者よ」

「そんな……」

モンモランシーは目線を地面に落とした。

そんな様子を見て、ウルキオラが前に出た。

「水の精霊とやら」

「ちょっと!ウルキオラ!やめなさいよ!怒らせたらどうするの!」

ウルキオラのあまりにも敬意の籠っていない言葉にモンモランシーは激昂した。

ウルキオラは無視を決め込む。

水の精霊は、ウルキオラをじっと見つめている。

そして、驚愕する。


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