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或る皇国将校の回想録
第一部北領戦役
第十四話『猛獣使い』帰還せり
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茶を口にしながら三人の様子を眺めていた弓月伯爵が口を開いた。
「そうあってくださるのならば誠に助かるのですが」
「前向きに検討させてもらうよ」
涼しい顔で受け流す貴族官僚に豊守は苦笑を浮かべた。



「育預殿。今度は、豊久が此処に居る時にまた話をしたいものですな」
 実直な顔で豊長が別れの挨拶をする。
「はい、全くもって同感です、豊長様」
 新城はそれに心の底から同意した。

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