第152話
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ドバイスしてやってくれないか?」
「今の状況分かって言っている!!」
「お前ならできると俺は信じているんだが。」
ぶっ!!、と美琴の声が聞こえる。
少し間が開いてこう言い返してきた。
「わ、分かったわよ。
絶対に今回の事について説明を」
「よしインデックス。
これに聞けば分からない事は全部答えてくれる。」
美琴の言葉を最後まで聞かずに携帯をインデックスに渡す。
三人はそれぞれ行動を開始しようとした時だった。
ドクン、と麻生の中で何かが弾けた。
足を止めて明後日の方に視線を向ける。
麻生が突然、止まった事に上条達は戸惑いながら声をかける。
「恭介?
どうしたんだ。」
上条の問いかけに麻生は何も答えない。
独り言のように麻生は呟く。
「まさか・・・破られかけている?
そんな馬鹿な。」
信じられないような表情を浮かべている。
あの麻生がこんな表情を浮かべる事はただことではない、と悟った上条はもう一度訪ねる。
「何があったんだよ、恭介!」
その声がようやく届いたのか、ゆっくりと上条の方に視線を向ける。
「悪い、当麻。
俺行かないと。」
「どこにだよ?」
「俺の大事な人の所へだ。」
その表情は真剣だった。
だが、どこかに焦りの色が見える。
それを見て上条は言う。
「行って来い。
ヴェントの方は俺が何とかする。
『核』に関してはインデックスで大丈夫だな。」
麻生の表情を見たインデックスはコクン、と頷く。
彼女も何となく悟ったのだろう。
麻生の大事な人に何かあったのだと。
「すまない。
後は任せる。」
返事を聞かずに能力を使って一気に移動する。
麻生は感じた。
愛穂に渡したお守りが破壊されつつあることを。
あのお守りは天罰術式を守る加護以外に、もう一つ特殊な加護を付加させてある。
それは防御の加護だ。
ティンダロスの猟犬が出てくる可能性を考えて付加させたのだが、その加護が破られつつあるのを感じた。
相当な事がない限り破壊されることはない。
この状況でその加護が破られつつある原因は麻生は一つしか浮かばなかった。
つまりティンダロスの猟犬の使役していた魔術師が愛穂達を襲ったのだ。
何が狙いかは全く分からない。
今は考えている余裕はなかった。
能力を使ってその破壊されつつある場所に急いで向かう。
「間に合ってくれ、愛穂、桔梗!」
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