第4部 誓約の水精霊
第4章 惚れ薬
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圧を抑える。
ギーシュはモンモランシーの腕を掴んで、腰を上げた。
ウルキオラはモンモランシーに近づいて、言った。
「明日までに、ルイズをなんとかしろ。これは願いじゃない。命令だ」
モンモランシーとギーシュは、モンモランシーの部屋で頭を悩ませていた。
モンモランシーは、ギーシュに渋々説明した。
ギーシュに浮気をさせないために惚れ薬を作って、それを飲ませようとギーシュのグラスに入れたら、ウルキオラとルイズが現れた。
その後は、ウルキオラの仮説通りであった。
ルイズはそれを思いっきり飲んでしまったのである。
ギーシュは、頬を染めてモンモランシーの手を握った。
「モンモランシー、そんなに僕のことを……」
「ふんっ!別にあなたじゃなくても構わないのよ。お付き合いなんて……」
モンモランシーは頬を染めて言ってきたが、急に真顔になる。
「今は…こんなこと言ってる場合じゃないわね…」
ギーシュもずーん、と頭を垂れた。
「ウルキオラ…怒ってる。あれ、絶対怒ってるよ!あー、どうするんだい!こ、今度こそ、こ、こ、殺されちゃうよ〜」
ギーシュは両手で頭を抱え込み、騒ぎだした。
「うっさいわね!わかってるわよ…でも、解除薬を作るにも、高価な秘薬がないと…」
ギーシュは溜息をついた。
「自慢じゃないが、お金ならないぞ」
「私もないわよ」
沈黙が流れる。
「相談するしかないか…」
ギーシュは、天井を見上げて言った。
二人は渋々といった調子で、頷くと、部屋を後にした。
部屋に戻ってきたウルキオラは、部屋の様子が可笑しいことに気が付いた。
今すぐにでも、換気をしたくなるような、甘い香りがする。
ルイズが部屋の真ん中でぺたりと座って、お香を焚いているのだった。
「何をしている?」
ウルキオラがそう尋ねると、ルイズは泣きそうな顔でウルキオラを見つめた。
「どこに行ってたのよ」
ウルキオラはルイズの格好に気が付いた。
スカートを穿いていないのだ。
「一人にしちゃやだ……」
拗ねて、泣きそうな声でウルキオラを見上げる。
どうやら寂しくなって、お香を焚いていたらしい。
ウルキオラはベッドの上に放置されたスカートを掴み、ルイズの目の前に投げた。
「穿け」
ウルキオラはルイズを見つめる。
さらにとんでもない事実を目にした。
なんと、スカートだけではなく、パンツも穿いていなかった。
シャツの隙間から覗く、腰のライン。
どこにも下着らしきものが見当たらない。
「パンツを穿け」
「は、はかないんだもん」
「なんだと?」
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