第六章 颶風の巫女
第7話 颶風騎士(ラファエル)
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いて、常に随意領域が展開しています。それとは別に独立端末として搭載しているのが〈世界樹の葉〉なのです」
佐天「へ〜」
分かったような分からないような微妙な顔をした。
神無月「(恐らく予想が正しければもう一機、艦体がいるはずです……そしてその艦も不可視迷彩を搭載しているはず……)」
一方「(なるほどなァ……)」
だからこそ、〈世界樹の葉〉を展開させた。
一方「(この艦体はいつも随意領域によって不可視状態……)」
神無月「(もう一機艦体がいたとしたらこちらには気づいていない……でも見つかればこちらも手が打てない。だから〈世界樹の葉〉を展開させます)」
一方「(確か、この〈世界樹の葉〉のデメリット、展開するときにその不可視が数秒消えてしまうことだったよなァ……)」
神無月「(向こうもそれに気づけばこちらに攻撃を開始するはずです。完全な不可視状態で砲撃などできませんからね)」
一方「(そこをカウンターで倒すと……ハッ、変態にしては考えるじゃねェか)」
〈世界樹の葉〉の展開とともに、不可視の壁がゆっくりと消えていった。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
同、或美島上空高度1000m、〈アルバテル〉では、
「艦長!レーダーに反応が!」
パディ「航空機か?」
「いえ……空中艦です!」
パディ「……なんだと?」
艦長のパディントンが眉をひそめた。
「突如として現れました。恐らく不可視迷彩を施していたとしか……」
パディ「馬鹿な……DEMインダストリーでも不可視化に成功したのは最近のはず……」
そう、不可視迷彩を搭載した艦は現在、この艦体を含めて三機しかない。
すると、その艦は仕事を終えたように再び姿を消した。
「!反応、消失しました!」
もう疑いようがない。目の前で見てしまったのだから。
パディ「まさか……!?」
だが、そんなものが存在するとすれば……いや、DEM社以外で唯一顕現装置を持つ組織は一つしかない。
パディ「ラタトスク機関……」
その名を発すると、艦橋にいたクルーたちが息を飲んだ。
その存在は、ウェスコットから聞かされていた。
曰く、学園都市に劣らない進んだ技術を有する組織が存在する。
曰く、空間震を平和的手段で解決しようとしている。
曰く、それは、DEMの敵である。
パディ「発見した場合は即ーー残滅せよ」
そして、
パディ「主砲用意!目標はーー消失した所属不明艦!」
「り、了解!」
クルーがコンソールを操作し始める。
そして、
「主砲、魔力、充填完了!」
「目標、所属不明艦消失空域!」
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