アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第十一話 それ故に・・・
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だけ、か。転移結晶で飛ぶか?」
「そうだね、結構疲れてるしそれがいいと思うよ」
そういって、全員が転移結晶を取り出し、転移を試みるが転移することはかなわなかった。
何かがおかしいとそれ言うが考えた時、ソレイユの索敵スキルに引っ掛かるものがあった。
「・・・・・めんどくさいことになったな」
「え?え?ど、どういうことですか?」
ソレイユの雰囲気が急に鋭くなったことを察して、狼狽するシリカ。ほかのメンバーも困惑気味だった。
そんなメンバーにソレイユは今の現状を説明していく。
「さっきの死神の声、あれには二つの効果があったんだ」
「二つの効果?」
「ああ、一つはこの遺跡を結晶無効化空間にすること。これは、今結晶が使えないことからの推測。そして、もう一つが・・・」
「も、もう一つが?」
言葉をきり、一息つくソレイユにリズベットが問い掛ける。それにこたえようとしたとき、ボスフロアの扉の奥でいろいろな鳴き声が響き渡ってきた。
「もう一つは、ボスフロア前の回廊にあった墓に眠るモンスターの復活だ。おそらく、墓の数だけ復活しているだろうよ」
「「「「ッ!?」」」」
淡々と告げるソレイユの言葉に驚愕する四人。否定したい気持ちがあっただろうが、響き渡ってくる様々な鳴き声にその気持ちは裏切られた。逃げ道なしの脱出不能な今の状況で、最後の命綱と言える結晶が使えない状況で怖がるな、というほうが無理だろう。
アスナやルナのように、最前線で戦っていればある程度の覚悟はできていようが、リズベットのような生産職やシリカのような中層プレイヤーには気が重い。それを察したソレイユは、アスナとルナに言い放った。
「ルナ、アスナ。お前らはシリカとリズベットを護ってろ。この中が安全とも限らないからな」
「あ、あんたはどうすんのよ?」
「外の雑魚共を片づけてくる」
「む、無茶よ!?いくら、あなたでもあれを全部一人で相手にするなんて!!」
「そうだよ!!ここは私たちも・・・」
「こんな状況じゃ、シリカとリズは足手まといだ。そんな二人を護りながら戦うのはつらい。だからそこでおとなしくしていろ」
「で、でも・・・っ!!」
必死で引き止めるルナたちを無視して、ボスフロアの扉のほうに歩いていくソレイユ。
「まったく、製作者の趣味は最悪だな」
その一言を呟いて、フロアボスの扉に手をかける。後ろではルナたちが何か言っていたがソレイユの耳には入らなかった。扉を開くと、数えきれないほどのモンスターが回廊を埋め尽くしていた。そんなモンスターを見てソレイユは微笑みながら告げた。
「さぁて、雑魚ども。復活早々悪いんだが旅立つ準備はいいかな」
言葉を紡ぎながらソレイユが剣を構えた
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