10話
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
付けた。
「おい、四季。どうやら、此処にいる奴はオレ等の事を舐めてる様だぜ」
「だろうな」
隔したに舐められたと言う事に怒りを覚えながら四季へと声をかけるクロスファイア。そんなクロスファイアに同意しつつ四季は腕に赤き血を展開する。
炎によって繋がられた蛇腹剣……それを、
「ハートビート、ヒート!」
蛇腹剣から炎の鞭となって放たれる一撃が、廃屋の闇を照らしながら“ソレ”を捉える。
「グァァァァァァァァア!!!」
炎の蛇腹剣に巻き付かれ闇の中から引きずり出されたのは上半身が裸の女性で、下半身が巨大な獣の姿をした異形……。以前遭遇した人間に黒い羽が生えた程度の異形とは比べ物にならない“化け物”。実力の違いは兎も角、見た目が与える恐怖は間違いなく今回のほうが上だろう。
「おい、はぐれ悪魔……御託は良い、さっさと始末してやるからかかって来い」
だが、この程度の化け物など既に四季にとっては見慣れている。寧ろ今は先ほど詩乃を脅えさせた事に対する怒りが赤き血展開時の炎熱操作の能力と合わさって炎の勢いが増している。
まあ、それによって周囲……特に詩乃に熱を一切感じさせない所は流石としか言い様が無い。
既に赤き血の能力は完全に把握してコントロールしている。はっきり言ってどれだけ高温にしようが周囲に熱を一切感じさせずに触れた物だけを焼き尽くす事はたやすい。
「小賢しいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃい! 人間風情がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!! その生意気な口を永遠に閉ざして……ガハァ!!!」
今度は蛇腹剣を今度はハグレ悪魔の顔面へと叩きつける。
「うるせぇんだよ、雑魚が」
そして、赤き血を背中へと展開、ブースターの様に展開された部分から放出された炎によって加速をつけ、はぐれ悪魔へと肉薄する。
「四季の実力も分からねぇたぁ、あいつ雑魚だな」
「まったくだ」
先ほどのはぐれ悪魔とのやり取りを眺めながら詰まらなそうに呟くカツキングとクロスファイア。四季の方が実力は上と判断している上に、格下である筈のはぐれ悪魔が『人間如き』と格上の四季を舐めているのだから、最初から勝負は決まった様な物だ。
「はぐれ悪魔『バイザー』。典型的なはぐれ悪魔だな」
このハグレ悪魔について調べていたブルースが何の感情も無く告げる。調べていたブルースにとっては最初から分かりきっていた結果だ。
ブルースには彼独自の配下に『デスパペット』と呼ばれるモノ達が存在している。……命を持たない無機物でありながら、ブルースによって仮初の命を与えられた人形達。命を持たぬが故に不死。不死身の名を持つブルースの従える不死の軍勢
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ