TURN19
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「………お断りしますわ」
「なッ!? どういう事だッ!!」
「そのままの意味ですよ山下長官。貴女は何しに此処へ来たんですか?」
「貴様の現役復帰と謝罪だ」
「………もしかして今のは謝罪ですか?」
「あぁ、私なりの謝罪だが?」
……やってられへんなこれは。
「ともかく、その件はお断りします」
「な、何故だッ!!」
「勝手に人を疑った挙げ句、今度は手のひらを返すように復帰命令ですか? ふざけんなこのクソッタレェッ!! 流石の俺も怒るぞッ!!」
俺は山下の言葉を無視して、応接室の扉をバァンッ!!と強く叩きつけて出た。
―――総司令部―――
「お帰りなさい長官。お客さんは誰だったんですか?」
「………まぁ顔見知りやな。会いたくなかったけどな………」
司令部付きの質問に俺はそう答えた。
―――二日後、海軍省―――
「東郷ォッ!!」
バァンッ!!
山下が海軍長官室の部屋に入ってきた。
「どうした利古里ちゃん?」
「どうしたもこうしたもないッ!! 狹霧が現役復帰を拒否したぞッ!!」
「ど、どういう事ですか山下長官?」
東郷長官の傍らにいた秋山が慌てる。
「いいか、アイツは私に………」
そして、山下が二人に説明をすると二人が溜め息を吐いた。
「な、何だいきなり……」
「利古里ちゃん……それは誰でも怒るさ」
「なッ!?」
東郷の言葉に山下が驚く。
「……そこは普通に頭を下げて謝るべきです ね」
さしもの秋山も山下にそう言った。
「私にはあれが謝罪なんだッ!!」
「「(謝罪なのか……)」」
「仕方ないだろッ!! 私は今まで謝る事は滅多になかったんだッ!!」
「……意外な事実ですね」
「まぁそれは兎も角だ、もう一回行ってキチンと謝るべきだ利古里ちゃん」
「………分かった」
山下は渋々と部屋を出た。
「………意外とあの利古里ちゃんも可愛い な………」
「………頼みますから仕事をして下さい………」
東郷の呟きに秋山が腹を押さえながら言っ た。
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