主人公の資格 そのB
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「だから気に入った」
霊夢が近付き、ジョルノが筋の通らない提案をするという精神がネジ切れそうなピンチの中。妹紅の精神は動揺していく声とは逆に酷く冷静さを生み出していた。
「『生きる』こと『死ぬ』こと。私はそういうことに非常に非常に敏感なんだ。分かるか、ジョルノ。お前は私に『頼んではいけない頼みごと』をしてしまったんだ」
妹紅にとってそれは単なる独り言だ。もちろん霊夢の耳に突く大きさの声。
「何をぺちゃくちゃと話してるのかしら・・・・・・」
不審に思った霊夢がさっさと再起不能にしてしまおうと更に二人との距離を詰める。
「――――『スパイスガール』」
と、見計らって妹紅がスタンドを出す。抵抗する気か、と霊夢が身構えたその一瞬の内。
妹紅は背負って守らなくてはならないはずのジョルノを大きく上に投げた。
「だが、それを全て見越した上での提案なら・・・・・・ジョルノ。あんたにはきっと『成功』のヴィジョンが見えてるんだろうね・・・・・・。だったら私はあんたが『命』を賭けるように、『あんた』に賭けてみるだけさ・・・・・・」
何かを悟ったように妹紅は言葉を続けた。真上に投げ飛ばされたジョルノの目には妹紅の後ろ姿、怪しい動きを止めようと霊夢が走ってくる姿。そして・・・・・・。
「・・・・・・思いっきり、お願いしますよ・・・・・・」
彼に向かって拳を向ける『スパイスガール』だ。
「ダレニムカッテ『メイレイ』シテンダァァーーーーーーーー!? テメェェーーーーーー!!!」
『スパイスガール』の拳は霊夢が攻撃するよりも先に、ジョルノの全身に叩き込まれたッ!!
「WAAAAAAAAANNABEEEEEEEEEEE!!!」
* * *
ジョルノの体は『スパイスガール』の全力ラッシュを食らい、凄まじいスピードで人里の大通り上を人間をうまく避けながら水平にぶっ飛ばされる。(ディオのウゲェー!! をイメージして下さい)
「・・・・・・『ゴールド・・・・・・エ、クス・・・・・・ペリエンス・・・・・・』」
意識が飛び飛びになりながらもジョルノは『スタンド』を出した。『GE』はジョルノと重なるように出現し、地面を掴む。
当然、そんなことでは殴られた勢いが死ぬはずもなく、ガリガリガリガリッ!! とジョルノは自分の指先が削れていった。だが、その行為を止めることはない。
「ウォオオオオオオオオオーーーーーーーッ!!」
指がまるでヤスリで削られていくかのように先っぽから血を吹き出しながら無くなっていく。もはや指先の感覚は無い。
「無駄無駄無駄無駄無駄ァァァーーーーーーー!!!!」
必死の叫びを上げ地面を掴むことで
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