暁 〜小説投稿サイト〜
ボスとジョルノの幻想訪問記
主人公の資格 そのB
[4/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
体を霊夢が特に何の対処も警戒もなく傍に置いていることだった。それを言っていれば霊夢の運命は変わっていたのかもしれない。


 そのままなし崩し的に円盤は保留という形で適当に家の中に置いておいた。気が付くと霊夢の視界に入るのだが特に気にせずいつも通りの生活を送っていた。

 三日ほど経過して、なんだか急に円盤がチラチラと視界にはいるのに腹が立ってきた。いや、もう何なんだこいつは。

 私は円盤を掴み上げて苛立ちを込めて地面に投げつける。すると円盤は「ぼよよぉ〜ん」とバウンドしてこちらに跳ね返ってきた。

「うわッ!?」

 まさかの返り討ちである。とっさに目を瞑り衝撃に堪えようとするが衝撃は来ない。無機物のくせに私を驚かせるとは、と謎の感心をしつつ目を開けると――

 ずぶ、ずぶぶ・・・・・・

「は・・・・・・?」

 頭に違和感がある。何かが、何かが頭の中に入ってくるのである!

「何これェェーーーーッ!!?」

 ぬぷん、何かが完全に頭に埋め込まれた。周りを見回すと円盤がどこにもない。もしや、と思い頭に触れるがそこには何もなかった。

 困惑する私にさらなる奇妙が襲いかかる。

「・・・・・・ッ!?」

 全身を異常な疲労感が襲った。足が震え、視界がぼやける。すぐに私は立っていることも出来なくなりその場に倒れ込んだ。

「・・・・・・??」

 声がでない、力が入らない、体が異常に重い。何だ、私に一体何が起こっているんだ??

「だれか・・・・・・」

 必死で手を伸ばした先にあったのは小さな『硬貨』だった。何で家の中にお金が落ちているのか? いや、そんなことはこの時の私の考えには全く思い浮かばなかった。

 衝動的な『食欲』だけが私に動きを駆り立てた。

*   *   *

「霊夢〜、私も円盤見つけたんだけど〜」

 博麗神社の居間に紫は喜々として現れた。だが、そこに霊夢の姿は無い。

「? この時間は居間でお茶飲んでるはずなのに」

 彼女も円盤を持っていた。ただ偶然落ちていたのをスキマで回収したらしいのだが。

「霊夢〜?」

 紫はスキマを縫って移動する。居間、台所、納屋、トイレ・・・・・・だが、神社の中に霊夢の姿はなかった。

「・・・・・・出かけてるのかしら?」

 この時間に霊夢が外にでるのは珍しい。紫は外に出て境内を見回す。石段の下を見るが掃除している人の姿も見当たらない。やっぱり出かけているのか、と紫が博麗神社の正面を振り返ると――――賽銭箱の蓋が開いていた。

「泥棒にでも入られたの〜? まさか」

 蓋の開いた賽銭箱に近づきつつ天文学的な数値の上でしか発生し得ない事象を思い浮かべ笑わずに入られない紫。

 試し
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ