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俺の名はシャルル・フェニックス
終幕と不死鳥
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だ真っ当でいられる。

体は化け物でも心は普通でいられる。

せめてもの感謝に、このゲーム、必ず勝つぜ。


「何なんだよ!!お前は!?
そんなの聞いてないぞ!!」

だってこの力は見せてないからな。

グレモリー家でサーゼクスさんと戦った時。

そして生まれた瞬間。

その僅か2回が俺がこの姿になった回数だ。

そんな僅かな回数しかないが、俺はこの力を使いこなせる。

何故ならこれが俺の本当の姿なのだから。

今まで過ごしてきた姿は力を押さえた姿だからな。

ああ、久しぶりに戻れて気持ちが昂ってる。

気分がいいからてめぇの問いに答えてやるよ。



「俺はフェニックスだ」



俺のからだから溢れだした炎の奔流が一気呵成に女王に襲いかかった。

大丈夫、リタイヤできる程度には手加減してるから死にはしねぇさ。

『ヴィレーネ・アンドロマリウスさまの女王1名、リタイヤ』

女王が光となって消えていくのを見た後、俺は座りこんでる二人のもとに歩いた。

「んじゃ、いってくる」

このゲームを終らせに。

「ええ、行ってくるにゃ。
ちゃんと終わらしてくるのよ?」

「たりめーだろ」

「にゃら、ご褒美あげるにゃん♪」

チュッといきなり立ち上がり、頬にキスっておい!

いきなり立ち上がったからかバランスを崩して倒れそうになるのを受けとめて支える。

「ちょっと疲れたわ……」

「ああ、休んでろ」

俺は地面に黒歌を寝かしてやる。

早く終わらしてこんな固い地面じゃなくて、ベッドに寝かそう。

「恋、さっきは済まねぇな」

フルフルと恋が首を横に振る。

「恋、行ってくるから待っててな」

コクッと頷いて俺の服の裾を掴んだ。

どうしたんだ?

「……恋も、する」

恋も……ああ、頬にキスか。

俺はしやすいようにしゃがむ。

すると、恋は抱きついてきた。

頬にキスするんじゃなかったのかよ。

「……暖かい」そりゃあ、炎を纏ってるからな。

燃やすもの指定できなかったら、恋まるこげだぜ。

「……恋、シャルといると胸ぽかぽかする。
でも今とくんっ、ってしてる。シャルも、する?」

「ああ」

「……そう」

柔らかく微笑み、体を放した。

「待ってろよ?」

俺がそう訊くとコクッて頷いた。

さてと、行くかね。

翼を羽ばたかせ、空へと飛翔する。

この体で飛ぶのは初めてだが、体が軽いな、ホント。

いつもより、速く飛べそうだ。


しばらく飛ぶと敵の本陣が見えた。

戦闘する気はねぇ。

一瞬で終いだ。

「緋炎鳥(ひえんちょう)」
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