終幕と不死鳥
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なら、俺も全力をだして構わんよな?
先に俺を怒らせたのはてめぇだぜ?親父よ。
「全力の本気でいく。
さっさと、それ飲めよ」
「ハッ!後悔するんだな!」
敵の女王が宝涙を飲むと、みるみるうちに傷が治っていった。
我ながら効果高いな。おい。
まぁ、無駄遣いになるだろうがな。
「緋(あか)き不死鳥の型(フェニックス・オブ・スカーレット)」
緋色の炎が俺の体から氾濫して溢れ俺の全身を包み込む。
フェニックスの翼がその大きさを増し、より不死鳥らしく猛々しい緋色の炎の翼となる。
「王としての俺はこのゲームで負けた。
だから、戦士としての俺が相手してやるよ」
翼を羽ばたかせ、黒歌、恋の相手をしてる僧侶へと近づく。
僧侶もこちらに気づき、魔法を放とうとするが、おせぇ。
魔法が構築する前に僧侶へと近づき、炎を纏った拳で殴り飛ばす。
そして、戦車に向かって炎弾を放つ。
大きさはバレーボールくらいと小さいが、今までのとは違いかなり速い。
戦車は避けようと動くが、それ追尾弾だ。
しかたなしに斧でガードしようとするが、、斧を貫通して戦車へと命中した。
「嘘だろ……二人がこんなにあっさり……」
僧侶と戦車が光となって消えていくのを見て絶句する女王。
俺はそいつを睨み付ける。
すると、化け物でも見るかのように俺を怯えながら見てきた。
そうだ。それでいい。
それが、俺を見るときの眼差しだ。
「……私たちは……負け……たのね……」
敵の女王を睨み付けてる目をチラッと黒歌の方に向ける。
動かないらしい右肩に手をのせて、ハァハァと荒い息をはいていた。
「ああ、王としての俺は負けた。
済まねぇ。見積もりが甘かった」
眷属二人をリタイヤさせられ、残りの二人も満身創痍。
相手は無傷の女王に、多少傷を負った戦車、僧侶、まだどんな状況かは分からないが王が残ってる。
負けは確定だろう。
これがフェニックス家を親を信じた結果だ。
予想はしてた。
フェニックス家が敵に回るくらい。
でも、信じたくはなかった。
嫌われていたって俺は親父の息子だから……
でも、偶像にすがるのは今日でやめだ。
「恋はまだやれる……!」
恋もわかってるんだろう。
でも感情が、心がそれを赦さねぇ。
「恋、私たちは負けたのよ。
一緒に大人しくしてましょ。
シャルルの邪魔にはなりたくないでしょ?」
「……っ……わか……った」
ありがとうな。
黒歌。
俺は二人が今どんな顔してるのかわからねぇ。
見てねぇからな。
でも感じられる。
ありがとうな。皆がいるから俺はま
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