第3章
月光校庭のエクスカリバー
第82話 終演
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…俺もあんまり把握できていないが…」
明日夏が冬夜さんの方を見る。
冬夜さんはいつの間にか、右手に青い銃を持っていて、銃口から煙が揚がっていた。
「はっきりしているのは、兄貴があの青い銃でコカビエルの肩を撃ち抜いたのは確かだ。お前もそれぐらいは分かっただろう?」
「あ、ああ。でも、いつ、冬夜さんはあの銃を抜いたんだ?」
「……速すぎて見えなかっただけだ」
「は、速すぎてって!?」
「僕でも全く見えなかったよ。気が付いたら既に引き金が引かれていたんだ…」
木場でさえ見えなかったのかよ!?
「だが、それだけじゃ無いな」
「え?」
「いくら速く撃ったとしても、威力が変わる訳じゃない。神器(セイクリッド・ギア)の力も最初から込めていたし。さっきの弾丸の軌道が変わった事と言い、おそらく、あの銃には俺の雷刃(ライトニングスラッシュ)みたいな特殊な技巧が施されてるんって言った所か」
明日夏の考察を聞いて、冬夜さんが微笑む。
「ふふ、そう言えば僕の事をあんまり話した事なかったね。明日夏の言う通り、この朱鷹(レッドラプター)と蒼隼(ブルーラプター)には雷刃(ライトニングスラッシュ)同様に特殊な技巧を施されていて、特殊な動作から引き金を引くと、弾丸に特殊な能力を付与するんだ。薙ぎ払い撃ち動作で軌道変更能力の付与、そして、早撃ち動作で弾丸に加速能力が付与される。さらに、この蒼隼(ブルーラプター)は弾速と貫通力に秀でてね、早撃ち時の加速能力は相性が良くて、相当な弾速と貫通力が得られるんだ。ちなみに朱鷹(レッドラプター)は連射性に優れてて、薙ぎ払い撃ち時の軌道変更能力と相性が良いんだよね」
どうやら、冬夜さんのあの銃も明日夏の刀みたいな特殊な仕掛けがあるみたいだ。
「さて、そんな手傷を負った状態でこれからやってくる魔王の増援と相対するのは厳しいと思いますけど?」
冬夜さんは銃をホルスターに納めつつ、そんな事を言う。
つまり、コカビエルにこの場は退けと提案しているのだ。
って!?そんな事したら、部長の乳首が!?
「調子に乗るなぁぁぁ!!!!」
コカビエルが激怒し、空中に飛び上がって光の槍を生み出す!
って!?デカッ!?
その大きさは体育館を吹っ飛ばした時のよりも圧倒的にでかく、さらに大きくなりつつあった!?
あんなのぶっぱなされたら、この辺一体ふっとんじまうぞ!?
あまりに巨大な光の槍に戦慄した瞬間…。
ギャオォォォォオオッ!
『っ!?』
「なにぃぃッ!?!?」
ドガァァァン!
白く発光した龍がコカビエルの巨大な光の槍にかじりつき、とてつもない大爆発が発生した!?
ドゴォォン!
「がはぁ…っ…!?」
爆風で地面に叩き付けられたコカビエルが苦悶の声を出す。
「ふぅ」
冬夜さんはいつの間にか両手の銃をホルスターに納め、龍の
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