暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜漆黒の剣聖〜
アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第七話 剣聖vs流星
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とっていたためその追撃を受け止め鍔迫り合いになってしまう。そして、

「・・・・・しょうがねえな」

と、誰にも聞こえない声でソレイユはつぶやくと鍔迫り合いをしていたオシリスを蹴り飛ばしその勢いを利用して距離をとる。
いきなりの不意打ちでオシリスにわずかな隙ができるが何とか体勢を立て直しながら、ソレイユのほうを見ると、刀を鞘におさめ黄金色のライトエフェクトを纏い、居合の構えをとっている。
オシリスとソレイユの距離は十メートルもなく、二人にとってはないに等しい距離である。

「「・・・・・・」」

場を包む静寂。迸る緊張。
オシリスが迎撃するため大剣を上段に構えた瞬間、ソレイユは鯉口を切った。それと同時に十メートルもなかった距離を一瞬で詰めよったが、オシリスはそれを読んでいた。ソレイユのソードスキルの軌道からはずれ、カウンターを当てようとする。
ソードスキルが発動したらもう止められない。誰しもがオシリスの勝ちだと思った。
そして、ソレイユのソードスキルが発動する。

最上位剣聖剣技 ≪ワールド・エンド≫

そのソードスキルが発動した。いや、発動するはずだった。しかし、振るわれたのは刀を握っていない右手だけであった。

「・・・・な・・・に・・・・っ!?」

何が起こったのかわからず混乱するオシリス。そして、それが致命的な一瞬となってしまう。
オシリスの驚いた顔をソレイユは鼻で笑うと振るった右腕の慣性運動に逆らわず、その勢いを利用してその場で一回転しながらオシリスの懐に深く踏み込む。そして、刀の柄に手をかけ、ありえないほど早い速度で抜刀しながらオシリスに斬りかかる。対するオシリスも驚きながらも構えていた大剣を振り下ろす。
二人の攻撃が両者の体にヒットし、デュエルが決着する。デュエル終了を告げるシステムメッセージが表示される。
そこにはこう記されてあった。

【DRAW】

常軌を逸脱したプレイヤーたちの勝負は引き分けで終了した。
類を見ないほどの戦いに歓声が湧く。ソレイユは笑っていたが、オシリスの表情はすぐれず、険しい表情でソレイユをみていた。
そして、ソレイユを一瞥すると黒衣に身を包んだ≪流星≫は何も言わず身をひるがえし、嵐のような歓声の中をゆっくりと控室に消えて行こうとしたが、そこにソレイユが真剣な表情でつぶやいた。

「強さに対する飽くなき欲求、それが剣士だ。それがないあんたが俺に勝つことは不可能なんだよ」

その言葉を聞きオシリスは目を見開き勢いよく振り返るが、今度はソレイユが身をひるがえし、嵐のような歓声の中をゆっくりと控室に消えて行った。残ったのは険しい表情をさらに険しくしたオシリスだけだった。



「スキル・キャンセラーだな」

「そうね、まさかあそこで出すなんてね
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