第四話。超えてしまった境界線……
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に入った……。
______ああ……そうか……。
「……あれだね」
「あれのようですね」
「え? どれ?」
自分では気づいていないようので、俺はソレを指差した。
「胸」
「……あっ」
ようやく彼女にも、伝わったようだ。
______そう、おそらく。
一心不乱に村を撮影していた音央は、体の『一部』が柵を超えてしまっていたんだ。
だから、音央も俺や一之江と『同時に村に入った人』として認識されてしまい、異世界に紛れ込んだ、というわけだ。
慌てて気づいた音央は、自分の胸を抱き締めるみたいに庇ったが、もう遅い。
どうやら彼女も、俺達と一緒に______。
『富士蔵村』に入ってしまったのだから。
その胸……一之江にはない『弩級戦艦』のせいで……。
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