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俺の名はシャルル・フェニックス
雷光と不死鳥
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フェニックス家の庭の誰も来なさそうな場所に使い魔達の墓をつくった。

木と石で造った簡素な墓だ。

今はこれくらいで許して欲しい。

またちゃんとしたのを造ってやるからな。



最後に花を供えて墓を後にし、別邸である我が家に帰ってきた。

使用人はいない。

飯は作りにきてくれるが、それ以外は5人だけで暮らしてる。

水でも飲もうとキッチンに向かうと、途中にあるリビングに4人はいた。

どうやら、トランプで遊んでいたらしい。

「……おかえり」

「おっかー」

「おかえりにゃん」

「おかえり」

「ん。ただいま」

「おー?どったの?顔真っ青さおだよぉー?」

「ちょっとな。疲れたから先寝るわ。
飯要らねぇから食っとけ」

理子に手をひらひらさせて適当に返事をしてキッチンへ行こうとするが、黒歌に呼び止められた。

「待つにゃん。
ちょっとこっちにきなさい」

嫌とは言わせない、そう言った物言いだったから、嫌々頭を掻きながら黒歌の座るソファーへと足を進めた。

「何か用か?」

つい語気を荒げてしまう。

そんな気はねぇんだがな。

調子がわりぃ……

「ここに頭をのせて寝なさい」

黒歌はトントンと自分の太股を叩いた。

嫌がる理由もないし、逆らうと後々面倒そうなので指示に従う。

おい、理子、顔がにやけてるぞ。

むにゅっとした柔らかさが――とかそんなことはない。

一応黒歌は歳上だが、精々10代になるかならないかくらいの年齢だ。

柔らかいには柔らかいが、そこまでの肉感はない。

「んで、何がしてぇんだ?」

訳がわからねぇ。

何で俺に膝枕をしてんだ?

「シャルは私たちを助けてくれたわ。
恋も理子もそうだって聞いた。
今も私たちが暮らせるように頑張ってくれてる。
でも、私達はシャルに何も返せてないの。
だから少しはお姉ちゃんに甘えて欲しいにゃ」

ぱちっと黒歌がウィンクをする。

そして頭を撫でられた。

撫でたのは黒歌ではなく、いつのまにか黒歌の隣に座っていた恋だった。

「……恋、難しいこと分からない。
でも、シャル守る」

意思の宿った強い目だった。

次は腹の辺りに重みを感じた。

俺の腹に乗って来たのは白音だ。

「にゃあ……暖かい」


確かに暖かい。

ぽかぽかする。

「あれれぇ?りこりんの場所がないよー
せっかく優しくしてシャーくんをメロメロにしようと思ったんだけどなー」

ハッ、残念だな。

優しくされたくらいじゃ俺は堕ちねぇぜ?

難攻不落キャラだかんな。

逆に堕ちないよう気をつけるんだ
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