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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第14話:美女の修行
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側に居るからねぇ……今の俺じゃぁ、十分強いリュリュをこれ以上強く出来ないよ」
「いえいえいえ……デルコさんは十分私より強いですよ。それにお父さんは手伝ってくれないのです。何故なら闘技大会で私を優勝させたくないから……私が優勝したら、お父さんは私を愛人にしてくれるって約束したんです。だから協力はしてくれないのですよ」
「……では尚更協力は出来ないな」
……あれぇ!? ここでも協力拒絶運動?
ティミー君は解ります……だってエロメンになっちゃたから!
でもデルコさんは私になんて興味ないでしょう! 私の処女が誰の物になったって問題ないでしょう!?
「な、何故ですかぁ?」
「何故って……リュカさんに敵対したくないからだよ」
はぁ? 何で私の修行に手を貸す事が、お父さんとの敵対に繋がるのでしょうか?
「俺はね、ラインハットで兵士をしてるけど、忠誠心はリュカ陛下に向いてるんだ。そのリュカ陛下が嫌がる事に協力するなんて……」
「私が強くなる事をお父さんが嫌がる訳ないじゃないですかぁ! 何を言ってるんですかデルコさんは?」
「あのねぇ、考えてみなよ。リュリュは闘技大会で優勝する為に強くなろうとしてるんだろ?」
「そうですよ。修行して闘技大会で優勝するんです!」
何度もそう言ってるじゃないですか。
「優勝するとリュカ陛下にお願い事を言えるんだろ?」
「そうですよぉ、お父さんが言ってましたもん! 『優勝したらお前の願いを1つだけ叶えてやる。他人の人生を蔑ろにしない範囲で、僕に叶えられる事なら何でもね』って言ってくれましたモン!」
「じゃぁリュリュは、どんな願いを言う気だ?」
「ですから『私をお父さんの愛人にして』ってお願いするんです! 私の夢ですから……子供の時からの憧れですから!!」
そして大好きな人に処女を捧げるのです!
「はぁ……リュカさんは近親相姦を嫌ってるだろ。それなのに、そんな事を願おうとしてる奴に協力するなんて、敵対してるのと何ら変わらないじゃないか」
「あぁ……言われてみれば!!」
「本当に気付いてなかったのか?」
全然気付いてませんでした……
デルコさんが呆れた目で私を見てますぅ……
「で、でもでもぉ……内緒で修行しちゃえば大丈夫じゃないですかねぇ?」
人差し指を口元で立て、秘密を表すジェスチャーでデルコさんに縋ってみる。
「そうだなぁ、あの人は抜けてるから誰にも言わずに修行すれば気付かれる事はないな!」
「何を言ってるんですかデルコさんは!! お父さんは抜けてませんよ。鋭いんですよ! 神様だって頭が上がらないほどの偉人なんですよ!」
「そうだよ。だから秘密で修行なんて無理なんだよ!」
あぅ〜〜〜……
私は何を言ってるんだ先程から!?
全然ダメじゃん……
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