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Fate/Fantasy lord [Knight of wrought iron]
太陽のような氷
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い。
競う、という点から見ても一方的な弾幕行為は成立しない、筈。

「………………?」

あ、駄目だ。わかっていない。
それだけ彼女達にとっては当然のものなのだろうか。

「だ、だったら!アタイがスペルカードを使うから、それを避けてみせなさい!」

「………?避ける、とは――――――」

疑問を口にするよりも早く、少女の手にある符を中心に魔力が爆発する。
波紋が総てを押し退けようとする感覚は、あの符に込められた力が如何ほどのものかをよく表していた。

「氷符『アイシクルフォール』!!」

瞬間、空気中がより一層底冷えしていく。
統率されたように一定の法則で氷柱が並んでいく。
その切っ先は余すことなく此方に向けられており、少女が事前に告げた避けるという発現の意味を理解してしまった。

「おい、待て―――」

制止の声は氷柱の空を切り裂く音に遮られる。
左右から扇状に展開し迫ってくるそれは、どう見ても実害がないとは言えないほどの速度で牙を剥いてくる。
あれがただの氷柱ではないことは明白。
英霊であるこの身は、単純な物理ダメージを一切通さない。
たとえ剣で首元を切られようとも、ロケットランチャーで吹き飛ばされようとも例外ではない。
しかし、魔力が通っていればたとえ刃こぼれしたナイフであろうと傷を負う。
故に、眼前に迫る氷の槍は、余すことなく凶器足りえるということだ。

「ちぃっ――――――!」

賽は投げられた。
一先ずはこの場を乗り切らないことには、一言物申すことさえままならない。
少女の言を信用するのであれば、このアイシクルフォールとやらも一定の法則に従って動いていることになる。
となれば、一度それを理解さえしてしまえば、最小限の動きで回避することも容易になる。
鷹の目を以て、パターン網羅に全力を注ぐ。

「見えたぞ、このパターンの穴を!」

理解した瞬間、左右から迫る氷柱に目もくれず少女へと一直線に肉薄する。
目を見開き驚く少女を尻目に、ついに二人の距離は手を伸ばせば届くところまで近づいた。
それが終了の合図となり、氷柱の残骸が霧散する。

「ア、アンタ………早すぎ」

「それよりも、あれは美しさを競うものではなかったのか。危うく怪我ではすまないところだったぞ」

「そんなこと言ったって、そういうものなんだからしょうがないじゃない。アタイが作ったわけじゃないもん」

………ますます訳がわからないな。
これでは打ち上げ花火の内側から眺めているようなものではないか。
一体何に対しての競い合いなのか、これでは察しろと言う方が無茶だ。

「あと、君にあの速さで近づけたのは、先ほどの弾幕に重大な穴があったからに過ぎない」

「穴って?」

少女の質問に
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