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Fate/Fantasy lord [Knight of wrought iron]
太陽のような氷
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幻想郷に来て日が浅いものでな、君達の縄張り事情どころか、土地勘すらもないのだよ」
「ふぅん………よくわかんないけど、つまりアンタよりアタイの方が幻想郷に詳しいってことね」
「まぁ、そういうことだ」
「なら仕方ないわね。仕方ないから許してあげる!」
相変わらずの態度だが、英雄王なんかとは違い可愛げがある分、寧ろ近所のガキ大将を相手にしているようで懐かしさすら覚える。
「そうだ、せっかくだしアタイとスペルカードで勝負だ!」
そう提案しながら、少女は私と同じ高度にまで降り立つ。
「スペルカード?」
聞き慣れない単語に首をかしげる。
「知らないの?スペルカードっていうのは―――」
要約すると、こうだ。
スペルカードルールというものは数年ほど前に幻想郷にされた、所謂人間と妖怪が対等に戦う為の決闘ルール≠轤オい。
方式としては、スペルカードと呼ばれる一定の攻撃法則を封印した術符を数枚用意しておき、それを使い勝敗を競う。
決闘と言っても、剣道の試合のように近距離でのつばぜり合いのようなものではなく、弾幕と呼ばれる被殺傷用の飛び道具?の美しさを競うものらしい。
決闘である為、実害は殆ど無し。
あくまで勝敗を決める為の手段であり、エアガンを用いたサバイバルゲームみたいなものなのだろうと納得する。
彼女かた語られた内容はそれぐらいのものだった。
しかし、これだけでは解せない要素が多い。
人間と妖怪の併存への第一歩とも言えるそれだが、人間はともかく妖怪がそれを満場一致で承諾したのだろうか。
人間側からの視点で言えば、太古より妖怪は人間を脅かす存在である。
時には悪戯の対象であったり、時には食糧として。
少なくとも人間に害をもたらさない妖怪など、ここに来るまで聞いたことがなかった。
幻想郷の住人からしても、おおむねそんな感じだろう。
そうでなければ、声を大にして併存と口にする必要はないのだから。
このスペルカードルールとやらは、強者である妖怪を敢えて弱者である人間と同じ立場に落とすという、妖怪側からすれば利益もなにもあったものではない暴挙とも言える制度だ。反発やクーデターのようなものが起きても不思議ではない。
まだまだ幻想郷の一端しか見ていないが、一体どういう理屈で丸め込んだのやら。
「成る程。しかし君の言い分からして、私がそのルールに参加するのは無理だ」
「え、なんでよ!」
明らかな不満を孕んだ疑問を口にする。
「私には、君達が言うような決闘に使える飛び道具を持ち合わせていないのだよ」
私が使える遠距離攻撃は、等しく他者を殺めるものばかり。
恐らく彼女達は何かしらの手段によって、その形式に倣う為の道具を手に入れているのかもしれないが、此方にはそれがな
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