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少女1人>リリカルマジカル
第十四話 幼児期M
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来てよかったと思える。これだから、ぶらぶらするのをやめられない。

 それに今日はいい気分転換になった。久しぶりにこんなにも騒いだよ。……なんだか気持ち的にも少しすっきりしたし。


「アリシア」
「なに?」
「ありがとな」
「え、なんで?」

 なんとなく、と俺は笑って答えを返す。俺からのお礼の言葉に不思議そうにしながらも、アリシアはこくんと受け止めてくれた。その後妹は、石を持っている方とは逆の手を口元に持っていく。この仕草は、妹が何かを考え込む時によく出てくる癖である。

 どうしたのか、と俺は思ったが、妹はすぐに手を下ろし、俺ににっこりと笑みを見せた。

「お兄ちゃんもありがとう」
「え?」
「なんとなく!」

 俺の真似をしながら、アリシアも楽しそうに笑った。そんなやり取りに、最後はみんなでおかしくなって笑ってしまった。帰ろう、と俺に差し出された手。それに返事をしながら俺も手を伸ばし、その手を握り返した。


 夕日が俺たちを包む中、静かに羊の鳴く声が聞こえた。


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