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少女1人>リリカルマジカル
第十四話 幼児期M
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 アリシアは俺の注意に大きな声で返事をして、早速行動を開始した。リニスもそれについていきながら、楽しそうにしている。俺は2人を見送り、先ほどから静かになっていたコーラルへと向き合った。

「えっと、コーラル」
『ますたー、僕も準備してきます。デバイスにもお出かけするときに、実はいろいろ支度があったりするのですよ』
「……ありがとう」
『はいはい』

 コーラルはふわふわと飛んで、リビングから離れていった。気を使わせてしまったみたいだ。コーラルのこういうところは本当に助かる。俺が触れてほしくないことを察して、動いてくれるところがある。心配掛けさせちゃったし、俺も気をつけなくちゃいけない。

 でも正直、俺自身でも疑問だらけだ。もしコーラルに聴かれていても、どう答えればいいのかもわからなかったと思う。


「もう……春なんだよな…」

 俺の呟いた言葉が、頭の中で反芻する。そんな考え事をしながら、俺もお出かけの準備はしておく。

 これは俺だけが知っている分岐点。駆動炉に視線を向けながら、俺はさっきのことを思い出す。まだ大丈夫という考え方。平和ボケしていた? あるかもしれないが、そういう感じでもなかった。

 なんといえばいいんだろう、この感覚。まるで俺とは別に、俺の中の何かが答えを出していた感じだ。それを俺は自分の考えだと思い込んでいた?

 俺は事故がいつ起きるのかわからない。だから警戒はしている。けど、それなのに何故か俺は漠然とまだ大丈夫という気持ちがあるのだ。まだ事故は起きないような気がすると、違和感なく。

 そのせいか、さっきみたいにふと力を抜いてしまう時があった。もういつ事故が起きてもおかしくないというのにだ。その理由を、自分でもなんと表現したらいいのかわからない。


 近い感覚でいうと、『事故は確実に起きる』という理由もないのに確信していたあの時と似ている気がする。『今年は事故が起きない』と考察だけでそのまま終わらせていた時もあった。それと、『アリシアと星空を見る約束をした』時にも、そんな感覚があったような気もする。

 今思うと不思議だ。何故必ず事故が起きると言えるのだろう。希望的観測とはいえ、起きない可能性がないわけでもないのに。それに、事故が早まる可能性だってある。俺は自分の存在がイレギュラーだってわかっているのだから。それを探ってみても、やはりなんとなくとしか言えない。なんでだ?

 こんな理由もわからない、信用していいのかもわからないような「勘」に似た感覚。俺は前世でそんなに勘のいい人間ではなかった。というかそんなに勘がよかったら、前世で死んでなかった気がする。転生してから身につけたものなのか?


『転生することはできる。願いも世界観を壊さないなら、ある程度聴
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