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ひねくれヒーロー
【閑話】理屈をこえた 月下香
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闇だ

真っ暗な闇のなか、身動き一つ取れずにいる
いや、身動きできないわけではない
瞬きも声を出すことも可能なのだ
ただ四肢を動かすことは出来ない

千切れ飛んだ体を動かすことは、流石に己の異能を持ってしても成しえない


暗い暗い闇の中、突如瓦礫が吹き飛ばされた


太陽よりも赤い、目映い炎が闇を照らし出す

小さな人影がただ一人佇んでいる

まるでドブに浮かんだ雑草のような色の、濁った瞳が妖しく光った


お守役のゼツは一体どうした


「成りそこないが何の冗談だ?おい?」

「黙りなゾンビ野郎」


抑揚のない、大人か子供かよくわからない声が響く


ゼツもいないのにどうしてこの場所が分かった
何故助け出そうとしている


バラバラになった体を黙々と縫い続ける”成りそこない”


呆然としたまま奴を見上げていると、オレの首を持ち上げて哂った


「”仲間”は大切にしなくちゃ、なぁ?
 アンタの信じる神とやらと取引がしたいんだ

 ちょいと・・・商談を持ちかけて来てくれやしないか」


刹那、浮遊感が身を襲い、炎で丸々焼き潰された


????なんだ、お前も同じ信者だったのか????


????仲間は、大切にしなくちゃな????



語られる商談内容を聞いて、ただそう思った

良いぜ成りそこない

お前の取引とやらを成功させてやる

そうして共有しよう

極上の痛みを、世界中の痛みを無神論者共に与えてやろうじゃねえか









◇◆◇?◇◆◇









金色の光が、人の形を成す



????ケースナンバー2 共有????



????痛みを 与えますか? それとも 飲み込みますか?????




金の炎が写し出す

夕暮れの道を歩く青年と童子




????お日様は、笑いません????





************************************************



はい、複線回です

最近更新遅くて済みません・・・

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