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101番目の舶ィ語
第二部 『普通』を求めていた、人間ではなくなった少女と人間になりたかったロア
第一章。人喰い村《カーニヴァル》
第一話。人喰い村の噂
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限りませんからね」

「うん、私は『魔女』だからねっ!」

『魔女』だから、本当のことを話すとは限らない。
『魔女の口車』に乗せられたら痛い目に遭うからな。
だから今はその疑問は置いておく。
それより、『神隠し』の情報が先だ。
そう思い、俺もDフォンを操作して『8番目のセカイ』を確認してみる。
『検索』という枠に、試しに『神隠し』と入力してみた。

______検索ヒット数、514件。

俺はそこにあるタイトルをざっと眺めた後、静かに画面を閉じた。

「多過ぎだろ?? 神隠し。百物語が5回繰り返せるレベルを超えてたぞ」

「『ドキッ、神隠しだらけの百物語』ですね」

なんだその、アランとかが持ってそうなDVDのタイトルは。

「みんな消えそうで嫌なタイトルだな」

「首のポロリくらいはありそうです」

「そのポロリは全然嬉しくないだろう」

というか、首ポロリしたらそこに間違いなくいるな。
一之江(お前)が。

「まあ、検索にはコツがいるんです。キリカさんに任せておくといいですよ」

一之江はすっかり任せる気満々なのか、その後は静かにパクパクと弁当をつついていた。

「あー、じゃあ、後は任せるぞ。キリカ」

「うん、こういうのはオカルトマニアだから得意だよ」

「それって『魔女』だから知識があるってもんじゃないのか?」

「もちろんそれもあるけど、ごく普通にオカルト趣味があるっていうのもあるからね」

キリカという少女は、いわゆる『魔女』という存在の『ロア』なのだが、こうしてごくごく普通の人懐っこい女子高生という一面も持っている。
なので、ついつい油断してしまう俺だが、一之江はそんなキリカをちょくちょく警戒している。
元から『都市伝説のオバケ』として生まれたキリカのような『ロア』と、人間から都市伝説のオバケになってしまった一之江のような『ハーフロア』はそこに違いがあるようだ。

______決定的な、価値観や存在そのものが違う。
そんな空気をなんとなく感じていた。

「あ、これこれ」

キリカの声で我に返った俺は、手招きしているキリカの側に近寄った。
キリカの髪からふわっ、といい香りがして、思わずドキっとしてしまう。
うっ、マズイ。
また、あの血流が!

「ふっ、相変わらずいい香りだね。
君からは男を惑わす魔性な香りが出ているのかな?
だとしたらやはり君は魔女だよ。最高の魔女になれるよ、俺だけのね」

また、やっちまった。
あのモードの俺は、自重しないな。本当に。

キリカの手元を見て見ると、そこに書かれていたのは______

『【人喰い村の噂】

友達の友達に聞いた話なんですけど、いきなり人が消
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