暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜銃声と硝煙の輪舞〜
戦場縦断
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女が口元に人差し指を押し当ててこちらを睨んでいた。
「……着きました」
「…………ぜぇ…ぜぇ。ミナ、な、中の様子は……?」
「……現地点から見える範囲じゃ、敵対対象はゼロ」
「索敵範囲は?」
「ちょっと待って……出た。右ステージ上に二人、人質の見張りで三人」
手元に浮かぶウインドウを覗き込んでいたミナの言葉に、三人は思い思いの感想を返す。
「多い……」
「「少ない」」
この場合、誰が何といったかは言うまでもないだろうか。リラは偏頭痛にでも侵されたように額に手をやって口を開く。
「アンタらって本当にメチャクチャよね……」
「そう?」
「黙って二人とも、気付かれちゃうよ」
じりじり、と扉の脇に擦り寄って、こっそりと中を覗き見る。
中には、一箇所に寄せ集まって縮こまっている大勢のNPC。本当にこのクエストが推測通りの内容ならば、彼らは要救助者ということだ。
黒尽くめ達にも政府と正面きってケンカしようとしているのだから、それ相応の無駄に深い
理由
(
せってい
)
とかがあると思うのだが、さすがにそれに構う気はさらさらない。何としてでも助けなければ。
「あれは……なに…?」
その時。
扉の反対側で、レンとは反対方向を覗き見ていたミナが戸惑いの声を上げた。戸惑いというより、困惑か。
「何よミナ」
「――――うそ、あれってまさか……」
どんどんと、みるみると、二人組のおとなしい方の顔が青ざめていく。そこから尋常でないものを読み取った三人は、ミナの背後に移動して。
《ソレ》を見た。
ソレは、スーパーとかで荷物を運搬するときに使う台車に乗せられていた。しかし、そんなに大きなものではない。全長はせいぜい三十センチくらいの球形。だが完全な円ではなく、軽い凸部分がある。
総体的にいえば、ニワトリの卵みたいな形だった。大きさを踏まえていえば、恐竜の卵みたいな感じだ。
しかし色は卵特有のクリームホワイトではない。重厚なツヤが光るメタルブラックだ。遠目だから細部まで見ることは叶わないが、それでもその表面に亀裂のようなツギハギがあることはかろうじて視認できた。
結論的に、ソレはパッと見卵型の機械だった。
ていうか、それ以外に見えなかった。
眉を思いっきりひそめて首を傾けるレンとユウキに対して、しかし二人の少女はまったく真反対のリアクションをする。
うそ、という先刻の発言すらもない。
絶句。
何の言葉もなく、ただ絶句。
「ね、ねぇ、あれって何なの?」
思わずユウキの口からこぼれ出た言葉に、たっぷりと間を置いた後で、ゆっくりと自身の言葉を噛みしめるように、リラとミナは口を開いた。
「……あれは、|GG
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