暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王デュエルモンスターズ 〜風神竜の輝き〜
第2章 風神竜と謎の男
第10話 胎動する陰謀
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コン》を攻撃だ!」

《ジュラック・プロトプス》が、地に下りて翼で体を覆っている《クラスターズ・ファルコン》に突進する。
《クラスターズ・ファルコン》は、あっけなくその突進に吹き飛ばされてしまった。

「そして、続けてもう1体の《クラスターズ・ファルコン》にも攻撃だ!」

突進の勢いをそのままに、《ジュラック・プロトプス》はもう1体の《クラスターズ・ファルコン》に狙いを定める。
あっという間に、もう1体の《クラスターズ・ファルコン》も消滅してしまった。

「更に、《バード・マスター》も攻撃だ!」

直線状に存在した《バード・マスター》もまた、《ジュラック・プロトプス》の突進によって儚く散ってしまった。

《ジュラック・プロトプス》
ATK/2700→2400

「遊雅のフィールドが一気に……!」
「くっ……流石にやばいな……!」
「僕はこれで、ターンエンドだよ」
「俺のターン、ドロー!」

遊雅のドローカードは、《九蛇孔雀(くじゃくじゃく)》だった。

(駄目だ……こいつじゃ今はどうしようも……ん?)

そこで遊雅は、手札のあるカードの存在に気付く。

(このカード……そうだ、こいつなら……!)

思い立った遊雅は、すぐさまそれを行動に移した。

「俺は、《霞の谷(ミスト・バレー)戦士(せんし)》を召喚!」

両手に短剣を握る鳥人のモンスターが現れる。

「攻撃表示!?」
「いや、何か策があるんだろう」
「そして、《霞の谷(ミスト・バレー)戦士(せんし)》に、装備魔法、《ミスト・ボディ》を装備する!」

《ミスト・ボディ》
装備魔法カード
装備モンスターは戦闘では破壊されない。

「バトルだ!《霞の谷(ミスト・バレー)戦士(せんし)》で、《ジュラック・ギガノト》を攻撃だ!」
「攻撃力1700のモンスターで、《ジュラック・ギガノト》を……!?」

霞の谷(ミスト・バレー)戦士(せんし)》が、《ジュラック・ギガノト》に向かって飛翔する。
両手に握った短剣をその強靭な肉体に突き立てるが、《ジュラック・ギガノト》は物ともせずに、《霞の谷(ミスト・バレー)戦士(せんし)》を弾き飛ばしてしまった。

南雲 遊雅
LP/3900→LP/2900

「遊雅……一体何を……」
「《霞の谷(ミスト・バレー)戦士(せんし)》の効果を発動!こいつとの戦闘で破壊されなかったモンスターを、持ち主の手札に戻す事ができる!」
「えっ、そんな……!?」

《ジュラック・ギガノト》は、突如巻き起こった強風に煽られ、その姿を消してしまった。

「なるほど……戦闘ダメージを受けたとしても、強敵である《ジュラック・ギガノト》を退場させる事を優先したわけか」

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