暁 〜小説投稿サイト〜
101番目の舶ィ語
第二部 『普通』を求めていた、人間ではなくなった少女と人間になりたかったロア
原作二巻。不思議な夢
プロローグ。 不思議な夢
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で仕向けてあるのか。
キリカならどっちでもやってそうだな。

「一之江ならまだ来てないよ。病気がちで有名なんだ」

「そうなの?」

病気という理由で一之江はよく休んだり遅れて来たりする。
本当に病気がちなのか、面倒くさいから学校をサボっているだけなのかはわからないが……。
まあ、一之江ならおそらく後者だろうな。
背中が微妙に熱くなった気がしたが……気のせいだよな。うん。
しかし、やたらとピンポイントな人選だな。

「あんた達、都市伝説に詳しいんでしょ?」

ああ、やっぱりそっち系の話か。
そう思い、キリカにアイコンタクトをすると、目の端にアランが『キリカたんとアイコンタクトしやがって』とでも言いたげに中指を立てているのが見えた。
こら。そんな仕草を良い子が真似したらどうするんだ。
お前は一昔前の弱そうな不良か。
外見は金髪碧眼のイケメンなのになあ、残念過ぎるぞ。アラン。
まあ、そんなアホな友人より今は音央達の用件だ。

「また先輩はおっかない話でも聞いてしまったのかな?」

「と、いうよりちょっと噂になっているみたいなのよ」

「噂?」

もう一度キリカにアイコンタクトしてみると、キリカは小さく首を振った。

「そ。とりあえず、放課後に生徒会室まで来てくれる?」

「それは構わないけど……一体何の噂なんだい?」

俺が尋ねると、音央はちょっとだけ思案してから。

______その噂の名前を口にした。

「神隠し、よ」
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