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101番目の舶ィ語
第二部 『普通』を求めていた、人間ではなくなった少女と人間になりたかったロア
原作二巻。不思議な夢
プロローグ。 不思議な夢
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、教室中からざわめきの声が上がる。

「モンジって呼ばないでほしいんだけどね、音央(ねお)
君が来るなんて珍しいね?」

「いいじゃない、呼び易いし」

別のクラスであろうと気にせずズカズカ入ってくる少女。
それだけで男子達は目で彼女を追った。
無理もない。雑誌の読者モデルを何度もやっていて、アイドル事務所からスカウトされているほどの美少女が、俺の方に歩いて来たのだからな。
前世のパートナー、アリアそっくりだよ。そういう所は。
ただ、似ていない点もある。
特にスタイルの良さ、バストの大きさではこの少女の完勝だ。
本来なら大きいと太って見えるのだが、彼女の場合は身長がやや高めなおかげもあって、均整のとれた大変悩ましい体つきをしている。
彼女を見ていたらヒステリアモードが思わず強化しちまったぜ。くそ!

彼女の名前は、六実(むつみ) 音央(ねお)
そのスタイルがここまで良くなる前……つまり、中学時代からの一文字疾風の友人だ。

「モンジはモンジ、それでいいでしょ?」

「親しい仲にも礼儀があるんだよ、音央」

「親しい仲にあだ名で呼ばれるのは普通でしょ?」

「親しくない奴がすっかり真似してるじゃないか」

「いいんじゃない? それだけ親しみ易い男って事だもの」

ああ言えばこう言う、典型的な強気娘だ。
ヒステリアモードの俺の話術でも音央には勝てる気がしない。
そんな事を思っていると、キリカも俺達の会話に交ざってきた。

「そうだよ、いいんじゃない? モンジ君」

「ほら、キリカちゃんも言ってるわよ?」

腰に手を当てる仕草や、勝ち気そうな目と口調はとことん自信に満ち溢れている。
ああ、くそ。可愛いなぁ。
仕草とかがアリアみたいだ。懐かしい。
音央は生徒会の副会長もやっていて、常に自信を崩さない。
だからこそ、こうして別のクラスに姿を見せるだけでもザワザワと人の視線を集めるんだ。

しかし、いつもなら美少女の登場と同時にやって来るアランが来ないな。
そういや、あいつ、音央に苦手意識を持っていたなあ。
後で理由を聞いてみるか。

「ところでどうしたんだい?
こんな朝っぱらから」

「会長に聞いて来たのよ」

「詩穂先輩に?」

「別に会長からメッセージがあるわけではないわよ。
ちょっとモンジ達が詳しいだろうから、相談してみてって頼まれただけ」

「俺、達?」

なんだろう。
なんだが嫌な予感がするなあ。

「そ。モンジと、キリカちゃんと、転入生の一之江瑞江さん?」

キョロキョロと辺りを見回す音央。
そういえば親しげに『キリカちゃん』とキリカを呼んでいるが友達関係なのか。
もしくは、そういう記憶があるように『魔術』か何か
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