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【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
23 闇よりの使者
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 アンタンジル城で待ち構えていた暗黒のガルフは封印されていても魔王だった。
 けど、前列が赤炎のスルストと氷のフェンリルに聖剣『ブリュンヒルド』を持っているデスティン。
 後列が私に天使長ユーシス。見事なまでのハメプレイである。

「ねぇ。
 貴方考えたことなかったの?
 何の義理もないラシュディが、『キャターズアイ』を素直に渡すなんて事を」

 激しく剣戟を交わすガルフにMPが切れた私は、マジックペーストを飲みながら精神攻撃をしかける。
 その一言がガルフの剣を鈍らせる。
 やっぱり、それは疑っていたのか。

「かつてのパワーがないとはいえ、貴様らを倒すことなど朝メシ前だ!!」

「で、弱った貴方を『キャターズアイ』の力でラシュディが倒すと」

「黙れ!!!」

 湧いてくる魔物をスターティアラで一掃。
 魔物が湧いてガルフが回復する時間より、前衛三人がガルフの体力を削り切る時間の方が速い。
 だからこそ、不利を悟ったガルフは焦り、そこを更に突かれる悪循環。
 
「ま、待ってくれ!
 剣をおさめてくれないか!?
 オレはおまえたちに怨みがあるわけではない。
 どうだ、オレと契約しないか?」

 その命乞いの滑稽さが哀れさを誘う。
 命欲しさにその矛盾に気づいてないのか、気づかないふりをしているのか。

「おまえたちが持っている聖剣『ブリュンヒルド』をオレにくれッ!
 その代わりに、このオレがおまえたちの手助けをしてやろう。
 どうだ悪い話じゃないだろ?」

 デスティンは何も言わずにガルフに剣を突き刺す。
 それが答だった。
 ガルフが最後の望みをかけて、一番堕ちそうな私へ訴える。

「バカな……なぜ、このオレが…?
 オオオ、身体がくずれていく……
 そこのお前!
 お前ならばどうだ?
 おまえとの相性は悪くなさそうだし、おまえは俺と組んだ方が面白くなれるぞ!
 さあ、オレと手を組めッ!
 世界を我らのものにしようッ!!!」

 ガルフの目を見た瞬間、その力が私に溢れてくる。
 なるほど。
 悪魔の魅了で、ブリュンヒルドがないと体が乗っ取られるか。

「エリー!」

 デスティンが慌てて駆け寄ると、私はそのぎりぎりの意識で彼が持っている聖剣『ブリュンヒルド』を握る。
 痛みと神聖なる力が私の中の悪魔を蹴散らしてゆく。

「おあいにくさま。
 悪魔を殺すのはいつだって人間なのよ」

 赤炎のスルストと氷のフェンリルの剣がガルフを突き刺し、天使長ユーシスのジハドが魂まで消し去る瞬間、ガルフは私に向けて嘲笑う。
 その笑顔を見てしまった私は、その呪いを受けてしまう。

「ははっ!そりゃ叶わないな。
 悪魔以上に狡猾なお前たちは、神や悪魔
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