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【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
23 闇よりの使者
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都市ポーパハーコートに移し、軍を三つに編成する。
 自治都市ボッサンゴアから出すスザンナ指揮のヴァルキリー隊1000を南下させて、ムパンダカを目指させる。 
 魔法都市オショグボから出すのはヴェルディナ率いるアーチャー隊1000で、こっちはスザンナ隊と連携して貿易都市イノンゴを目指す。
 とはいえ、この二隊は陽動。
 本隊はポーパハーコートから私が直卒する4000である。

「帝国軍!
 オショグボとボッサンゴアの周囲に大軍を集結させています!
 すごい数です!!」

 グリフォンを使った偵察部隊が敵の動きを随時教えてくれている。
 制空権はこっちにあるが、下が森のために効率的な攻撃がいまいちできない。
 案の定、数に勝る帝国軍はこっちを潰しに大兵を繰り出してきている。
 こっちにもこれ以上の兵を伏せているのだが、それは船で連れてきたぽちとアイスドラゴン二匹の砲撃でつぶせるだろう。
 あとは時間との勝負……なにか騒がしいな。

「これは大将軍!」

 部屋の護衛についていたオルシーナがドア向こうから素っ頓狂な声をあげる。
 大将軍……ってデスティン!?
 慌ててドアを開けると、そこにはデスティンとそのお付が三人ばかり。

「あんた、ムスペルム攻略どうしたのよ?」

 後の三人に気づいたから答えは分かっているのだが、それでも尋ねるのが礼儀だろう。
 あった時と変わらない笑顔でデスティンはいけシャーシャーと言いやがりましたよ。

「終わったよ。
 だからエリーを助けに来たんだ」

 私は、この時に勝利を確信した。
 たとえ万の魔族が待ち構えていようが、三騎士の二人、赤炎のスルストと氷のフェンリルが居て、天使長ユーシスの加護の下、デスティンが聖剣『ブリュンヒルド』を振るうのだから。
 戦いは、最初の一撃で終わった。
 ゴブリンが、グレムリンが、スケルトンが、ゴーストが、ゴーゴンが、ヒドラが、サイクロプスが、サタンが、ファントムが、スケルトンナイトが、ドラゴンゾンビが、デーモンが、サテュロスが、オウガですら。
 赤炎のスルストと氷のフェンリルとデスティンの剣技に切り刻まれ、天使長ユーシスのジハドが炸裂し、残った敵を私のスターティアラが一掃する。
 なまじ大軍なだけに統制が取れない魔物達に帝国軍は巻き込まれ山を転がり落ちてゆき、多くの者達がその生を終える。
 これは戦いですらない。
 虐殺だった。


「……よくぞ、ここまで来たな。おろかな人間どもよ。
 ラシュディには何の義理もないが、貴様らを倒せば、礼としてあの石をオレにくれるそうだ。
 アレさえあればオレをしばりつける封印をかんたんに打ち消す事ができるからな。
 封印さえ無ければ、かつての力を、あのパワーを取り戻せる……」


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