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【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
23 闇よりの使者
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ナイトが女性とは……いや、女性優位のロシュフォル教会ならではか。
 あきらかに、ここのテンプルナイト達は他の騎士団とは違っていた。
 というか、騎士にあるまじきどうみてもウィッチじゃないかと思う露出の激しいテンプルナイトが闊歩している時点でうっすらとは分かっていたりするのだが。
 こっちの思いを察したらしく、オルシーナが自嘲する。

「神から見捨てられた地で生きる為には、悪魔にすら身を捧げることも必要でした。
 多くの者達はそれを嫌い私達を非難するでしょうがね。
 その為、私達は裏切りの使徒と呼ばれたドュルーダ様の名前を頂いてこの地にて活動しております」

「お気持ちは良くわかります。
 ですから我らに協力して貰うために、このようなものを用意してきました」

 差し出したのは、テレポートでアヴァロン島に飛んで大神官ノルンに書いてもらった赦免状。
 それを読み進めたオルシーナの目に涙が光る。

「本当に……本当に大神官は私達を許していただけるのですか?
 悪魔にすら身を委ねた私達を……」

「償えない罪はありません。
 私も多くの罪を犯し、大神官に許しを請うた身です。
 犯した罪は償いましょう。
 私もその力になりたいと思っているのです」

 考えてみれば分かることなのだが、悪魔は防げる結界でも低級悪魔や人間は防げない。
 そして、この見捨てられた地に帝国は武器や戦力供給源として投資をしたからこそ、ここは繁栄してる。
 それを押しとどめるにはロシュフォル教会の掲げた正義だけではとうてい生きていけなかったからこそ、彼女たちは自虐の意味をこめてドュルーダ修道会を名乗っていた。
 アンダルシル交易のこちら側の輸出品は人間。
 各地の反乱で捉えた連中の処分もできて、帝国にとって一石二鳥の取引だったのである。
 それを彼女たちの存在理由であるガルフ封印の名のもとに黙認した。
 かくして、中継地点としてロシュフォル教会も繁栄した。
 力がすべてで仮にも魔族、ワーウルフやワータイガーがかなりの人口にいる人間達の中継地点で、結界があるとはいえ女が多いロシュフォル教会がどのように扱われたか想像に難くない。
 ちなみに、現実にも似たような歴史があったりするから、人というのは現実でもここでもたいして変わっていないのかもしれない。
 なお、ドュルーダ修道会騎士団は、新生ゼテギネア帝国トップクラスの売春婦集団としてその名を確立している。
 その理由が、魔物にすら身を委ねる彼女たちが金銭のためだけでなく、感謝される為、神の使命であると信じきった女達の奉仕を心から軽蔑しきって、己の優越性をくすぐるからに他ならない。

「一つだけお願いがあります」

 協力を約束したオルシーナから出た言葉は少し意外なものだった。
 
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