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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
『祭』〜後夜祭〜
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わらない。少しは花壇や焦げ跡の残るところは出るかもしれないがその程度だろう。

『よーし、後始末はお任せあれー』

「え、何!?」

 急に聞こえた声に私は思わず驚いてしまう。

『さてさて本日お目にかけますは私が考えた来客プレゼント!』

 第1アリーナ付近? 確かあそこって展示会が行なわれていたところ……
 そう思って顔を向けると第1アリーナにISの反応が現れ、何かが空中に向かって発射される。
ピュ〜、と気の抜けた音と共に発射されたそれは一定の高さまで来ると豪快な音を出して破裂し、綺麗な緑色の花を咲かせた。

『このリース・マッケンジー主催! 花火大会をご覧あれ!』

 リース先輩の声と共にISから次々と花火が発射されて空を綺麗に彩っていく。そのISの反応は『デザート・ウルフ』……ってクロエ!?
 私は慌てて倍率を上げて確認する。そこには第1アリーナの中央でクロエの『デザート・ウルフ』が立っていた。ただし背中にあるのはいつものブースターではない。巨大な花火の発射筒だった。それも数十……
 確かにISのPICを使えばある程度の重さまでは自由に動くことができる。でもあれは……明らかに重量超過だった。クロエは半ばヤケになっているようで、花火をあちこちに乱射しながら笑っていた。なんか、色々ごめん。
 これで騒ぎが収まればいいんだけど……
 あれ、そういえば一夏さんは? いつもなら真っ先に炎弾に突っ込んでいきそうな人がいない?


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 その日の夜。ほとんどの生徒が自室待機、その上で現在関係者への事情聴取が行われている。特に私、エリスさん、一夏さんは某国機業と戦闘を行ったということで織斑先生直々に事情聴取をされていた。
 呼び出された部屋に入った途端、一夏さんの怒鳴り声が聞こえてきた。

「なんで追わせてくれなかったんだ千冬姉! あいつらは俺のことを……」

「黙れ」

 机越しに一夏さんは織斑先生にの方に身を乗り出し、織斑先生は腕組みをし、目を閉じて静かにそう言った。
 ぱっと見た感じで一夏さんは目立った外傷はない。所々包帯を巻いていたりしているが怒鳴るくらいには元気があるみたいだ。

「2年前俺のことを誘拐したのはあいつらだって言ってたんだ! それさえなければ千冬姉も大会で優勝できて……」

「黙れと言っている。織斑」

「あ……」

 織斑先生は腕組みを解き静かに私の方を向き、一夏さんはそれに釣られて私の方を向いた。本当に今気づいたのだろう。一夏さんは一瞬呆然とすると大人しく席についた。どうやらマズイ時に入ってしまったようだった。
 でも、誘拐? 2年前? 大会? ということはモンド・グロッソ
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