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DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
探してまぁ〜す!
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か抜かしたら、ぶっ飛ばすわよ!
「いやいや…そんな事は言わんよ…譲れる物があるのなら、何だって譲りたい気持ちなんじゃから…」
「じゃぁ何だよぉ!」
そうよ、何よ!
「うむ…変化の杖はな…ワシの偽者が携帯しておったのだ…」
「………え?」
えっと………つまり?
「つまりな…城と一緒に吹っ飛んだと言う事じゃよ!………まぁマジックアイテムじゃし、壊れてはおらんと思うが…何処に吹っ飛んだのやら………?」
お父様以下、皆さんの視線が私に集中する…







晴れ渡る青空の下、お父様の美しい歌声が響き渡る。
曲目は『夢の中へ』…
“捜し物は何?”的な歌詞が特徴の歌だ。

はい。捜し物は『変化の杖』…
“見つけにくい物?”と聞かれれば…
はい。私の所為で見つけにくくなってしまいました!!
はい。“夢の中へ…”というか、現実逃避をしたい気持ちでいっぱいです!

「おい、歌ってねーで旦那も探すの手伝えよ!」
「そうだよ!アンタの娘が元凶だろ!」
カンダタさんとモニカさんが、汗だくになりながら歌っている最年長者にクレームを付ける。

「うぅ…ごめんなさい…私の所為で本当にごめんなさい…」
私は茂みなどを探しながら、マジ泣きで皆さんに謝罪する。
まだフラつくウルフを宿屋に残し、ハツキさんを看病に付けているので、『変化の杖』探しは7人で行っている…その内の2人から、探し始めて3時間でクレーム発生しました。

「ふざけんなコラー!僕の娘を泣かせるんじゃねー!謝れバカップル!」
いえ…謝罪の必要はございません。
お二人は一生懸命に探していただいております。
むしろ歌う事しかしていない貴方にこそ、文句を言っていただいても良いですから、探すのを手伝ってほしいです。

「あ〜…見つかんね!もう諦めようよ」
探し始めて3時間で、同じ台詞を7回も言ってくる我が父…
「うぅ……私一人でさがしますぅ〜…皆さんは宿屋に戻ってくつろいでいてください…」
こんな針のむしろ状態で捜し物をするくらいなら、何日かかろうとも一人きりで探した方が気分的に楽だ!

「マリー…私達は大丈夫だから、一緒に探しましょ。…ね、リュカも探してくれるでしょう?」
「モチロンサ!ビアンカに言われるまでもなく、可愛い娘の為ならばドンナコトデモ!」
最初の5分くらいだけ、真面目に探していたお父様が、お母様に言われ嘘くさい台詞で探すのを再開する…そして5分くらい経つと、また歌い始めるのだ。


それから直ぐに、お城の兵士(善良なる方々)や、フィービー達(今回お世話になった孤児達)が杖探しに加わってくれ、3日後に発見する事が出来た。
因みに見つけたのは鼻歌交じりのお父様です…




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