暁 〜小説投稿サイト〜
とある愚者の転生記
リリカルなのは編
第三話 俺と契約して使い魔になってよ
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す。

 何となくホッとして猫を抱えて急いで家に帰りました。



「お母さん、猫拾った〜。飼っていい〜〜?」
 び、微妙に恥ずかしいです。前世も含めれば齢40を越えんとするのに、甘えた声で頼みごとをしなければならないとは。
 えぇい、これも魔法の猫のためです。

「のび太、ちゃんと世話できるの?」
「大丈夫、ちゃんとする」
「ならいいか。母さんはいいから、お父さんが良いって言ったらね」
「わかった。父さんに聞いてみる」

 とりあえず、母さんの許しは得たので、自分の部屋に連れ帰り、鍋にタオルを敷き詰め、寝ている猫をそっと置き、猫鍋を作ります。
 かわいいなぁと思いつつ、にやにやと見つめてしまいました。

「のび太〜。ご飯よ〜」
 なんと、気付いたらもう夕食の時間です。猫鍋は本当に時間を忘れます。

 夕食の席で父さんに話すと「のび太が世話をするなら」と二つ返事で了解が取れました。引っ越し先も社宅でペット可らしいので、しっかりとしつけなさいと言われてしまいました。
 一応、夕食後、両親が猫を見に来ましたが、猫鍋で寝ている猫を見るとかなり顔がゆるんでました。きっと、先程までの自分も同じように顔がゆるんでいたに違いありません。ちょっと反省です。



 夜中、ベッドで寝ていると、
 
「う…。ぅう……。 ここは………」

 頭の中に猫の声がイキナリ響くのは、なかなかシュールです。

「気づいた? 喋れるくらいにはなったみたいだけど、体は大丈夫?」
 声をかけながら、タオルにくるまれた猫を覗きます。

 猫のつぶらな瞳が俺を見つめてきますが、瞬間、目を鋭くして

「だ、誰です! そしてここはどこです? 私はプレシアとの契約を済ませて消えたはずです!」
とすごい剣幕です。

「えぇと、落ち着いて。俺は野比(のび)のび(のびた)。ここは俺の家。最後の質問はわからない。目の前に現れたにゃんこが消えそうだったので、何とか助けて連れてきた。」
「ぇ!? 無人世界に転移したはずなのに………。すみません、取り乱しました。助けてくれことには感謝します」

 タオルにくるまれた猫がお辞儀するなんて、なんとも言えない光景だ。

「それで、消えそうだったのはなんでなの? 力になれるなら力になるよ」
 きっと、この日初めて魔法な現象に遭遇し、俺は興奮してたんだと思う。そしてこの一言が、将来振り返ったとき、分岐点(ポイント・オブ・ノーリターン)だったんだ。

「そ、それは………。私はもう契約を済ませて消える身なんです………」
 きっと沈痛な表情であろう猫、さすがにこの頃、表情は読めない。

「ごめん、契約言われてもわからないや。そこから説明して」
「そうですか。実は………」
というこ
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