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休日のD
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く―――――!!!

 
 そう、セモンが願った瞬間だった。

 バギィ゛!! という、気味の悪い音と、パァン!! という激しい音が、同時に鳴り響いた。

「あ」
「あ」

 セモンの右手。そこには、既にラケットの姿は無く、唯々、真っ二つに折れた残骸があるのみだった。見れば、ボールも粉々に割れているではないか。

 どう見ても、セモンが力を入れすぎた結果である。

「……やっちまったぁぁぁぁぁッ!!」



 ***


 さて、時間も残り少ない。誠に残念だが、ここからしばらくはダイジェストでお送りしよう。

 セモンは降参し、あの試合は理音が勝利した。結果は0-1である。

 ゼツは卓越した身体能力と状況判断力で攻め立て、アツヤは圧倒的なスマッシュ力で攻めていった。結局、40-38という僅差でゼツが勝利し、次の試合に進む。

 ジンとキリトの勝負は、キリトの出す技をジンが読み切り、『切り裂いて行く』という展開。だがしかし、キリトはSAOで最も反応速度に特化した人物。加えて、ここに居るキリトはさらに強化を施された真なる怪物だ。対するジンもスポーツ系では、万能型であるライトをしのぐスポーツ馬鹿だ。身体能力と適応力なら超一級品。結局、ひたすらデュースが続きまくり、ジンの集中力が切れた280-282で、キリトが勝利を収めた。

 雷斗と理央の勝負は、一方的な蹂躙(ワンサイド・ゲーム)……かと思いきや、これが意外な展開となった。勝者はもちろん雷斗だったのだが、彼の放った攻撃を、理央がどれだけ後ろに飛んで行っても正確に打ち返してくるという、驚くべき実力を発揮したのだ。結局、雷斗の攻撃力の前に屈することとなったのだが。

 第二試合はゼツVS雷斗と、キリトVS理音。

 ゼツと雷斗の試合は、素晴らしい対応力を見せたゼツが粘った。時々ネタボイスが聞こえた気がしたが、きっと気のせいだろう。帰ってきたときに雷斗がところどころ焦げていたが、きっと気のせいだろう。結果は20-22で雷斗の勝利。

 キリトと理音の勝負は、今回の卓球大会で最もまともで堅実な勝負となった。スピードは確かに常人を逸している。だがどちらも卓越した技術と反応速度、未来予測を持つ強者。わずかに反応速度の勝ったキリトが、11-9で勝利し、決勝への駒を進めた。ちなみにまともに11先取で終了した試合はこれだけである。あとはちょっとバカみたいなスコアで終了している。

 そして今――――

「へへっ、お前ならここまで上がってくると思ってたぜ、キリトォ……ッ」
「俺もだ。ここまでは余裕だったかも知れなかったが、ここからはそうはいかないぞ!」
「言ってろ!!」

 決勝の舞台が、幕を上げる。

「……何考えてんだアイツら」


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