―消失―
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手札に加えられた二枚の《サイバー・ドラゴン》と、フィールドにいるサイバー・ドラゴン扱いの《プロト・サイバー・ドラゴン》を融合召喚し、カイザー亮の切り札が出現する。いや、ただ出現するだけではなく、機械族の究極の融合カード《パワー・ボンド》によって融合召喚されたため、その攻撃力は元々の攻撃力は倍となる。
「《パワー・ボンド》によって融合召喚されたため、《サイバー・エンド・ドラゴン》の攻撃力は倍の8000となる。さらに、《サイバー・エンド・ドラゴン》は貫通効果を持っている」
そんな亮の残酷な言葉に、ただでさえ圧倒されていた2人の魔法使いは戦慄する。もはや2人を守るのが守備力500の《メタル化寄生生物―ルナタイト》のみであり、《ミスト・ボディ》など何の役にもたたないと考えれば……それも当然である。
2人の魔法使いの戦意が完全に喪失し、どうやって逃げるか辺りを見渡しているのを見て――もちろん逃げださないように、最初から挟み撃ちにしていたわけだが――エドはデュエルディスクを下ろし、彼らにこう言ってのけた。
「僕たちも鬼じゃないし、助けてやらんでもない……僕たちにとって有意義な方はな」
それからは早かった。所詮は『覇王』という力の象徴に従ってきただけだからか、忠誠心はあっても自らの命を捨てるほどではない。幹部としての立場故に手に入る情報から、信憑性の欠片もない話、命乞いまで2人の魔法使いは競うように行っていく。
「なるほどな……」
2人の魔法使いの話をざっと聞き終わると、エドはそう1人ごちる。亮は何も言わなかったものの、時折思索に耽るように眉間に皺を寄せていた。
「じゃあ……」
「ああ、せめて苦しまないようにしてやる。サイバー・エンド・ドラゴン!」
2人の魔法使いに対して亮はそう言い残すと、自らの切り札に対して攻撃を命じる。黒魔術師と白魔導師の残りライフは1900で、《メタル化寄生生物―ルナタイト》の守備力は500、貫通効果を持つ《サイバー・エンド・ドラゴン》の攻撃力は8000と――結果は考えるまでもない。
「《メタル化寄生生物―ルナタイト》に攻撃。エターナル・エヴォリューション・バースト!」
黒魔術師&白魔導師LP1900→0
「覇王十代、か……」
覇王軍の幹部である、《熟練の黒魔術師と《熟練の白魔導師》を事も無げに始末した後、エドと亮は隠れ家に戻って情報を整理していた。主に、散り散りになった仲間たちの情報を集めていたが……芳しくない。
居所がはっきりしているのは、反乱軍と行動を共に……いや、反乱軍の司令官となっているオースチン・オブライエンに、アマゾネスと協力している三沢大地。……そして、覇王と呼ばれて侵攻を止めない十代の三人ぐらいだ。
十代ととも
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