第五十四話 休日
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フェイトが来たこの日から、大輔の母親は実に上機嫌だった。
そう彼女は昔から娘と、料理したり買い物をしたりと色々夢を持っていたのだ。
だが長女のジュンはあの通り一緒に料理などもってのほかだった。
だが、フェイトは容姿だけではなく気立てもいい、まさに彼女が思い描いていた理想の娘だった。
嬉しそうな妻の様子に、父親は一つ溜息を漏らす。
フェイト「あ、あの…おじさんのお弁当…私が作ったんです。お口に合えばいいんですけど……」
にっこり微笑む。
父親は息子の恋人の優しさに涙が流れる。
「義娘(むすめ)っていいなぁ……」
ジュン「私が娘じゃない」
涙ながらに語る父に、ジュンは突っかかっていた。
共に朝食を取ったその姿はまさしく円満家庭その物だった。
「おっと、もうこんな時間か…じゃ母さん行って来るよ。」
「はーい、行ってらっしゃい。」
お茶を啜りながら受け答えする妻に一抹の寂しさを覚えながらも席を立つするとフェイトが呼び止めた。
フェイト「おじさん、お弁当忘れてますよ、気を付けて行ってらっしゃい。」
にっこり、微笑みながらの見送りに父親の心境はまさしく、神様ありがとうだったりする。
父親が仕事に出てから大輔はフェイトと一緒に朝食の後片付けをしたり、洗濯物を片づけたりと。
家事をテキパキこなしていく。
大輔「今日は休日だし、フェイト。おやつに何が食いたい?」
フェイト「私、大輔が作ったアップルパイが食べたい。あれ好きなの」
大輔「ああ、分かった。」
確か、貰った林檎があったからそれを使おう。
ブイモン、チビモン[[……………]]
物陰から食べたそうに、大輔とフェイトに視線を突き刺すブイモンとチビモン。
苦笑しながら受け止める二人。
そして一乗寺家でも、歩けないはやてのために、賢が朝食を用意していた。
賢「はい、お待ちどおさま」
はやて「頂きます!!…うん、賢兄の料理はメッチャ美味しい!!」
賢「そうかな?僕からすれば、君の料理の方が美味しいと思うけど…」
はやて「そんなことあらへん。私からすれば賢兄の料理の方が美味しい」
賢「…はやて」
はやて「…自分で自分に作る料理はなんか味気なく感じてしまうんよ。」
賢「確かにね…じゃあ、僕にとってははやての。はやてにとって僕の料理が美味しいと感じる。どっちも一番だね」
はやて「せやな!!」
ワームモン[賢ちゃん、デジタルワールドに行って、ダークタワーを壊そう]
賢「そうだね」
はやて「だーくたわー?」
初めて聞く単語に疑問符を浮かべる。
賢は苦笑してダークタワーの説明をはやてにする。
デジモンカイザーのことも含めて全部。
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