下忍編
形見
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目もふらずに逃走した。
空を切った指と走り去った彼の背中を呆然と見ていたカトナは、いきなり後ろから頭をはたかれ、顔をしかめた。
「なに、する、の?」
その言葉に口をあぐあぐと開いては閉じてを繰り返していたシカマルは、やがて、はぁーと深いため息をつくと頭を押さえた。
ああ、あんたはそういうやつでしたねと、口に出さずにうなずいている彼に、むっとしたものを感じつつ、カトナは窓の下を覗いた。
呆然と今まで上を見上げていたらしいサクラがカトナの顔を見た瞬間、勢いよく怒鳴り付け出したのを聞いて、カトナはくすくすと微笑した。
ああ、ほらやっぱり。
自分のまわりには沢山の優しい人がいてくれている。それでいい、それだけでいい。
自分にその優しさが向けられなくてもいい。ナルトが幸せならば、ただ自分がここにあることを許してくれさえすれば、もうどうでもいいのだ。
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