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思惑の色は――紅
第2話 餌食
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を急かした。少女の大事な、淫核への性虐が、弱すぎるのだ。このままでは苦しさのあまり、本当に悶え死にしてしまう。
 その凛の心にひしめく、怒りにも似た気持ちを知ってか、アーチャーは何食わぬ様子で彼女に心で語りかけた。

 このまま、私に責められ続ければ、君は興奮のあまり、イくことになる……イくのは辛いぞ。頭の中が、意識が完全に吹き飛んでしまうのでな。

「あん……う……ああ……く、あ……はぁ……」
 まともに呂律が回らなくなり、凛は声を出さずに言葉を返す。

 イったことぐらい、何度もあるわ。

 すると、今度はアーチャーのほうが舌での責めを中断し、声を発して答えたのだった。
「自慰では得られない絶頂感だ。処女の君には分からんだろう。味わえば、二度と元の自分には戻れなくなる。だが――」
「あっ、あ……んぅ……あぁーーーーーーっ!」
 不意に、責めは再開された。凛の想像を絶した形で。
 アーチャーの、有り得ない速度の舌技が淫核を刮ぎ、捏ね、翻弄する。ただし傷つけることなく、容赦なく少女の一点を犯し、欲情を際限なく高めてゆく。
「やぁ……ああ……あうっ……う……イ、イく! あ……あぁちゃあっ! イく……イくぅっ……こ、怖……ああ……んっ!」
 暑さと昂ぶりは、すでに凛の許容を超えていた。身も世もなく泣き叫ぶ彼女の裡に、アーチャーの落ち着き払った心の『声』が染み渡る。

 安心しろ、私も一緒にイってやる。

 どうやって、とは凛も思った。だが、女にとって、この優しさは猛毒……
「や……そん……あぁ、は……ぐ…………んんあああああああああああああああああっ!」
 凄まじい嬉しさが肉体の奥から噴き上げてきて、抗うことも出来ずに、凛は達した。力尽くで絶頂を迎えさせられてしまったのだった。
 だが同時に、その瞬間、頭に殴られたような痛みが襲う。頭骨がひび割れたかのように軋み、耳鳴りもひどい。けして、心地の良い感じはなかった。
「はあ……はあ……はあ……」
 興奮が冷めてくるとともに、身体の痺れも取れ、正常な感覚が回復してきた。ただ、腰のあたりにだけはまだ、熱くねっとりとした余韻がしつこくわだかまっている。
 その腰を、凛はうごめかせてみた。背を逸らし、捻りを加えながら蛇のようにくねらせる。すると少し、気分が楽になった。
「ふう……あうっ!?」
 そんな凛の乳房を、アーチャーが直に揉みしだく。荒々しい手つきだった。握り締めたり、下から上向きに搾ったり……だが、不思議と嫌な気持ちはしなかった。痛みが無いわけではない。それでも、身体の裡から嬉しいという気分が生じてしまう。乳肉に爪を立てられても、固くなった乳首を抓られても、「優しい」と感じてしまう。
 まずい、と凛は思った。彼女の深い部分がアーチャーを気持ち良い存在と認識し
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