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東方喪戦苦【狂】
二十九話 決着
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紫色の煙は、白夜に集まった。


もう彼女の瞳には涙は無い。

その瞳の鋭さは、狂夜から受け継いだようだった。


そして彼女は『紫色』の魔力で一つ魔法を使った。

『滅鬼怒』
紫色の魔力とはまるで異なる巨大な白い球体は幻想郷を包み込み、それはまるで白夜だった。

そしてその球体は狂夜の『滅鬼怒』と正反対で、球体が触れたものは、再生していった。

裕海と狂夜の戦いで損傷した大地は再生していく。

一瞬でここら一帯が花畑と化す。

白夜は狂夜と神那のコートを取ると自分に着せた。

白夜は受け継いだのだ、
新月家の覚悟と意思を。



白夜は、ゆっくり立ち上がる


――私には狂夜がいる

その想いは、少女、白夜の心を何よりも安心させた
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