第11話 Tempest Turn 2
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「フゥ〜。なにここの設備。マジでホテル並みだろ………」
俺こと、アオイ・カズトは、昼間の騒動でかいた汗を流すため、シャワーを浴びていた。
普通なら、そこはリラックスする場所であり、余計な事は考えないのが普通なのかもしれない。俺だっていつもならそうしている。
だが、今日は違った。
「サテライザー先輩……大丈夫か……」
それのことで頭がいっぱいだった。
先輩はただ反撃しただけだ。
明らかに正当防衛……とは言えないかもしれないが、正当性はあるはずだ。
だから、どうか、どうか退学とかになりませんように。
コンコン。
サテライザー先輩の事を考えていたら、部屋の扉がノックされ、思考を現実に引き戻される。
こんな時間だ。女子生徒なわけがない。おそらくはアーサーだろう。
そのため、俺はそこまで気にせず上裸のままドアを開けた。が、それが不味かったのかもしれない。
「ごめん、こんな遅くにって…ええ??」
「え、ヒイラギさん??」
唖然である。こんな遅くにまさか常識人のヒイラギさんが来るなんて。
いや、その前にこの状況はやばい!
側から見たら俺ただの変態だ!
「ちょ、君なんて格好して…」
「待てヒイラギさん、弁明をさせてくれ??」
結局、この後騒ぎを聞きつけてきたアーサーによって、なんとか終息した。
「で、ヒイラギはこんな遅くに何があってカズトの部屋まで来たのさ?」
アーサーとヒイラギさんは、俺の部屋でレモンティーを飲みながら話し始めた。
因みに入れたのは俺だ。
「そ、そうなの、大変なの??君の愛しのサテライザー先輩が??」
その内容は、危惧していたもの。
予感はあったのだ。三年生を倒してしまったら、もしかしたらもっと上のランクの人が挑みに来るのでは?
その予感は、当たってしまったのだ。
「相手は、誰なんだ…?」
恐る恐る、俺はヒイラギさんに問う。
できれば、あまりランクが高くない人だとありがたかった。
「えっと、確か、学年7位のイングリット先輩だったような…って、アオイくん??」
「少し出てくる。戸締まりしといてくれ!」
気付いた時には、俺は走り出していた。目的地は、勿論。
「サテライザー先輩の部屋ってどこだっけぇぇぇぇぇ??」
40分後
なんとかサテライザー先輩の部屋に辿り着き、荒くなった息を整える。
ここまで来るのに何度迷ったことか……
もう間違えない。部屋の名前を確認し、ノックする。
返事は無い。
無視されているわけではないだろうが、もしかしたら、と思ってしまい不安になる。
ドアノブに手を掛けると、簡単に扉が開いた。鍵かけようぜ……勝手に入ろうとしてる俺が言えたことではないが……
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