四弾 好奇心猫を殺す? 黒猫はミルクを好む?
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るって言っていたっスよ?」マジ??すぐ行くぜ!「……トレイン君?」……ほ、ほら、親睦を深めたり情報を交換したりするのも大切だろ?」
「既に餌付けされているんっスね……」
何故か半眼で睨んできたサヤ。
餌付けとか人を動物扱いすんな。
「まあ、トレイン君が浮かれるのも無理ないっス。
アリアちゃん家にある高級ミルクはマジ美味しいっスから」
「マジで??」
「マジっス!」
高級ミルク……早く飲みてえ。
「伊達にイギリス貴族の出身だけあるっスよ。
まあ、でも……あの子の家もいろいろ大変みたいっスけど……」
「そういやぁ、キンジがアリアの事を貴族のお嬢様って言ってたな。
そんなに有名な一族なのか?」
「トレイン君はまだこっちの世界の事をあまり知らないから分からないのも無理ないっスね。
アリアちゃんの一族は、この世界の人々なら誰でも知っている。誰でも一度は聞いた事がある歴史上に名を馳せた、とある有名な人物を先祖に持っているんっスよ」
「へえー。有名な先祖の末裔……ね」
あのアリアがな。
普段の生活を見ているとそうは思えねえけどな。
「詳しい説明はこの後、アリアちゃんから聞くといいっスよ。
さて、と・こ・ろで……トレイン君。
君、アリアちゃんに手を出したって本当っスか?」
急に話題を変えたサヤはフワフワした日常モードから瞳を鋭くしたお説教モードに切り替えて猫を背にして俺に向き合った。
その身からはピリピリっとした怒気が発せられている。
「いや、確かに手は出したが……」
「言ったっスよね?
アリアちゃんに手を出したら駄目って」
「いや、だが……」
「そんなにアリアちゃんがいいんっス?
小ちゃい子じゃないとトレイン君は興味を持てないんっスかー」
「……は?」
「そんなに小ちゃい子がいいんっスかー」
「意味わかんねえぇぇぇーし、痛てえええぇぇぇよ??」
顔を赤くして怒鳴りながらボコボコ俺の胸元を叩いてくるサヤ。
サヤのその背には不動明王の姿が見える。
これが噂に聞く、「滅殺」か?
いや、だがあれはセフィリアしか使えないはずじゃ……。
「知ってるんっよ、私。
トレイン君がイヴちゃんと映画デートしてた事も……」
サヤはそう言ってボコボコと手をグーにして叩いてくる。
叩くたびに力強くなっている。
「何でそんな事知ってるんだよ」
「ヒック、さっきスヴェンさんから聞いたっス。
お酒飲みながらトレイン君の事いっーぱい話していたっスよ……ヒック」
ん?酒?
「おい、サヤ……お前」
「なんすか?
……ヒック……暑い、なんか暑いっスねー」
そう言って浴衣の胸元をパタパタめくるサヤ。
めくる
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