四弾 好奇心猫を殺す? 黒猫はミルクを好む?
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と、何故か嬉しそうにキンジの側に近づいて行った。
「ああ、本当に、今まで一人も犯罪者を逃した事がないんだってな」
「へえ、そんな事も調べたんだ。武偵らしくなってきたじゃない。でも……」
そこまで言うとアリアは壁を背につけ、ぶらん、と片脚でちょっと蹴るような仕草を見せた。
「______こないだ、2人逃したわ。生まれて初めてね」
「へえ。凄いヤツもいたもんだな。誰を取り逃がした?」
「アリアが取り逃がすほどのヤツか、腕のいい奴なんだな」
キンジはコップに水を汲み、うがいを始めた。
俺は口の中に寿司を詰め込みながらそう言うと______
「あんた達よ」
ぶっ!と水を盛大に噴き出したキンジ。
ゴフッ!と口から寿司を吐き出した俺。
ちょっと待て!
俺って、俺は何もしてねえだろうがー!
「お、俺は犯罪者じゃないぞ!なんでカウントされてんだよっ!」
「俺だって犯罪者じゃねえ……少なくとも今は、な」
「強猥したじゃないあたしに!あんなケダモノみたいなマネしといて、しらばっくれるつもり??このウジ虫!
それと、トレインはまだ正式に武偵じゃないのに帯銃してるじゃない!
改正銃刀法って知ってる?」
「カイセイジュウトウホウ?
何だそれ?」
「何でそんな事も知らないのよ?
いい改正銃刀法って言うのはね……」
聞いた事もない言葉に聞き返すとアリアは説明を始めようとしたが……。
それを遮るようにキンジが怒鳴った。
「だからあれは不可抗力だっつってんだろ!それにそこまでの事はしてねえ!」
「うるさいうるさい!______とにかく!」
びしっ!とアリアは真っ赤になりながらキンジを指差した。
「あんた達なら、あたしのドレイにできるかもしれないの!だからキンジ、あんたは強襲科に戻って、あたしから逃げたあの実力をもう一度見せてみなさいっ!」
アリアはそうキンジにいい放った。
キンジを強襲科に戻したいらしいが何でだ?
キンジにはアリアが求める何かがあるのか?
確かに、あの時のキンジは凄かったけどな。
ここ数日のキンジを見てると何故キンジにまとわりつくのかわからねえ。
キンジは確かに一般人だとは思わねえけど、Sランクのアリアが目をつけるほどの能力があるとは普段の生活を見ている限り思わねえんだけどな。
俺がそんな風に考えているとキンジは口籠もりながらもアリアに反論していた。
「あれは……あの時は……偶然、うまく逃げられただけだ。俺はEランクの、大した事のない男なんだよ。はい残念でした。出ていってくれ」
キンジはそう言ってアリアを部屋から追い出そうとしたが______
「
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