ノイズと謎
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のように長い鋭い爪、普通のリザードマンよりも二周りほど大きく膨らんだ筋骨隆々の体躯の真っ赤なモンスター、《ブラッド・インヘルスモンスター》。訳すと血を吸う化け物って意味だ。
このモンスターは名前はちゃんとしているが、体の所々にノイズが走っている。素早くポーションを取り出し、口に流し込む。
「やっぱ、そう簡単には脱出できないのかよ……なら、テメェを倒してこんな場所から出てやるよ!!」
そう叫ぶと同時に、両手剣を抜き、壁を蹴って弾丸のようにインヘルスに接近した。そして、そのままスキルを使わず、斬りつける。それを長く鋭利な爪でガードされるが今度は蹴り上げる。しかしそれも防がれる攻撃の手を緩めない。途中で攻撃の間に反撃が来るが殴ったり剣で弾いて、防いだ。
攻防を続けるが、相手のHPはあまり減ってない。さすがに自分の攻撃に荒さが出始める頃だと思い、いったん距離をとり、呼吸を整えるのとポーションを取り出して一気に飲み干す。
「畜生……このままじゃジリ貧じゃねえか。どうすりゃいいんだよ……」
そう呟く。しかしモンスターが回復に専念できるようにしてくれるわけはなく突撃して来る。俺はは、大きく息を吸って、再びインハレスとの戦闘を再開した。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
約一時間にも及ぶ戦闘。しかし、まだ決着は着いていなかった。俺ののHPはすでにイエロー。ポーションも底を尽いた。それに武器の耐久値もなくなってきて、刃こぼれが目立つようになっている。それに対して、インへルスはまだ力があり余っているのか雄叫びのように咆哮を上げている。HPも俺とちがってまだ四分の三も残っている。
「クソッが!俺は……俺はこの世界で……こんなとこで死ぬわけにはいかねぇんだよ!」
そう叫びを上げると同時に両手剣をアッパースイングのように地面すれすれを切りながらインヘルスに向けて切り上げた。しかし、その攻撃が鋭利な爪に防がれたと同時に、両手剣の刀身がばらばらに砕け散り、ポリゴン片へと変わった。
「なっ!こんなところで!!」
驚いて一瞬、硬直してしまう。しかし、この硬直を見逃すほどモンスターのAIはプログラムされておらず、インヘルスは、その瞬間に鋭利な爪をを横に振るう。爪のは俺の身体を引き裂きながら横に弾き飛ばした。
そして、その攻撃を食らったゲツガのHPはものすごい勢いで減っていく。その減りは止まることを知らず、赤になり、一ドットも残さずにHPを食らい尽くした。
「ち……くしょ……う……俺……は……こんな……ところで……」
こんなとこで死ぬわけには行かない、そう言おうとしたが目の前が真っ暗になる。死ぬのか、あの日、あの人と約束したのに守れずに死ぬ。
そんなの嫌だ。
しかし、現
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