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ノイズと謎
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モンスターそのもののレベルもアップしている。しかし、未だに自分の攻撃はボスモンスター以外に一度も防がれたことが無かったのだ。

 今度は《ジャック・ビースト》が片手剣を首筋目掛けて、スキル《スラスト》で攻撃してくる。しかし、その攻撃スピードが異常だった。普通のモンスターとなら攻撃を受けるのではなく、ギリギリまでひきつけてからカウンターのように攻撃するのだが、この攻撃は今まで見たモンスターの攻撃の中で一番速い。

「ッチィ!!」

 舌打ちをして、スウェーバックで避けようとするがそれでも足りないため、両手剣を持ってない片手で剣の腹を拳で殴り軌道を何とか逸らすことが出来た。そしてそのまま両手剣二連撃スキル《クルセイダ》で十字に斬りつけ、人と同じくウィークポイントである頭部と首筋を刈り取るように切裂いた。その攻撃を食らった《ジャック・ビースト》のHPを余すことなく食らいつくして、ポリゴン片へと変えた。

「何だよあの攻撃スピードはよ……今までとはぜんぜん違うじゃねえか……。こりゃ、相当気を引き締めなきゃ死んじまうな……」

 そう呟くと、一度目を閉じてから息を大きく吸い込んでゆっくりと吐く。そして、今まで以上に気を引き締めて出口を探すために歩みを再開した。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 三時間は歩いただろう。マップもなく、自分の勘を頼りにして進み、今まで以上に危うい戦闘を何度も行った。三時間も同じような場所を歩き、戦闘をし、気を今まで以上に引き締めた結果、精神的にも相当きていた。しかも、真っ赤な壁だけの風景、普通ならもうとっくに精神がおかしくなってもおかしくない。

「あー……きつい……。あー……もう、ここの出口は何処なんだよ……。これ以上こんなところにいたらおかしくなっちまうぜ……」

 さすがに弱音の一つや二つも言いたくなる。しかし、ようやく今までの努力が報われたかのように次の道の角を曲がると両開きの扉が見えた。

「よっしゃ!あった!これで外に出られる!」

 あまりの嬉しさに扉までかけていく。しかし、それがいけなかった。出口が見つかりようやく出られると思ったことにより緊張の糸が切れたため、後ろから猛スピードで迫ってくるものに気付けなかった。

 そして、いきなり後ろからものすごい衝撃が襲い掛かってくる。

「ッツ!?」

 いきなりのことに何が起こったかわからなかったが自分が宙に待っていることに一瞬で理解すると身体を捻って受身をとり、地面に転がるように着地する。その時にHPを確認するが四分の三も持って行かれていた。

「クソッ!!何なんだよいったい!?」

 そう毒づき、衝撃が起こった方向を向き自分を飛ばした相手の正体を確認する。先ほど自分がいた場所には、竜のような頭に腕には刀刃
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