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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico7恋する乙女の道は恋する乙女
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の! 早くシャルちゃんから退いて!!」
「え、あ、おう」
刀梅が武塔君の左腕を両手で鷲掴んでグイッと引っ張って、わたしの上から強制的に退かした。そんで刀梅に引っ張られるままに立ち上がりかけた武塔君の足首をわたしは引っ張って、「のわっ?」「きゃあっ!?」改めて転ばせて、今度は刀梅を押し倒させた。
(イエーイ、押し倒し作戦完了♪ これで刀梅も少しは意識するでしょう♪)
「うわっ! ごめん刀梅! おれ、こんな・・・!」
「あ・・・う、ううん・・・」
わたしの時とは違って大慌てで刀梅の上から退く武塔君。当の刀梅は頬だけを赤く染めてボケーッと仰向けに呆けたまま。オチた。確かな手応えを感じた。刀梅は確実に、武塔君をさらに特別視した。武塔君が「なあ、刀梅?」名前を呼ぶと、「気にしないで亮介君・・・。大丈夫だから」刀梅もようやく立ち上がって、「ごめん」そう一言謝って教室を飛び出していった。はーい、わたしもてった〜〜い。教室を出て、刀梅を追う。
『シャルちゃん。これ、やりすぎちゃう・・・?』
教室に残ってるはやてからの思念通話。
『そう? 言葉でどれだけ恋愛を語ってもああいう子にはたぶん伝わらない。以前のはやてと全く同じ。恋の対象を家族として見ているから、本当の想いに気付かず、気付いた時にはもう手遅れ・・・みたいなね。はやてはどう? あのまま自分の想いに気付かなくて良かったって思う?』
『・・・感謝してる、シャルちゃんには。あのままなんも知らずにモヤモヤして、ルシル君がわたしから離れて行くんを黙って見送る羽目にならずに済んだ・・・』
『どうも。わたしは騎士だからね。正々堂々の戦いを好むんだよ』
『おおきにな』
『どういたしまして』
はやてからの思念通話が切れたら、「シャル」教室から出て来たルシルがわたしの側に歩み寄って来た。わたしは「ルシルもやり過ぎって思う?」先制発言。
「・・・いいや。俺もさっきの見せてもらった。刀梅も自分の想いに自覚しただろうな。なかなかなやり方だったよ、シャル。まず亮介に自分を押し倒させて、それを刀梅に見せたのが大きかった」
「気付いた? さっすが♪」
始めっから刀梅と武塔君を抱きつかせても、無いとは思いたいけど刀梅がそれでも武塔君を弟感覚で見るかもしれない。となると、武塔君の精神ダメージは計り知れない。自分はあくまで弟役なんだって思い知った武塔君が塞ぎこんだらアウトだもん。
だったら最初にわたしを押し倒させて、刀梅に武塔君も男の子だってことを自覚してもらうのが手っ取り早い。その光景を見た刀梅は、自分と一番仲良かったって思ってた男子が、別の女子と急接近したって焦りを憶える。そしてそれが自分の想いを気付くためのキーとなる。
「はやてと同じ手か。君
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