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FAIRY TAIL 天使の軌道
第1話――無知な僕は何を手にするか
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ェラールに外のことを教え、コハクやジェラールが質問するといったものだったが――いると牢の扉が開く音がし、続々と人が入ってきた。

殆どが大人だったが、そのなかには二人ほど子供が混じっていた。

全員がコハク達と同じ服装をしてることから新しく連れてこられた人たちらしい。

「あ、ジェラール。子供がいる。
連れてくるね!」

「あ、おいっ!」

ジェラールはコハクを止めようとするも、タッタッタッと絶望に染められた人の波へと走っていってしまった。

そんなコハクに、ジェラールははぁ、とため息をついた。

暫くコハクと一緒に生活してコハクのことが分かってきた。

基本マイペースで子供っぽい。

いつも笑っていて明るい。

何処かほっとけない弟みたいなやつ。

それがジェラールのコハクへの印象だ。

それはジェラールと同じ牢に入ってる大人達もそう思っている。

マイペースで元気で明るくて、何故か皆を笑顔にしてくれるそんな変わったやつ。

コハクが来てから牢に入ってる人達が笑う機会が増え、生気のない顔つきから少しではあるが生気のある顔つきになったのは確かであり、凄いなとジェラールは素直にコハクのことを尊敬した。

「連れてきたよ!」

そんなことを考えていると、コハクが明るい声を響かせながらその両手に別々の手を繋いで引っ張ってきた。

引っ張られてる二人。

ちょっと細長い顔をした黒髪の男の子と綺麗な緋色の髪をショートヘアにした女の子は困惑した表情をしていた。

無理もないよな、と胸の中で二人に同情する。

「ね!座ってお話しようよ。
今馬の話をしてたんだよ」

「コハク。話はまた後にしておいて自己紹介をしないと」

コハクの勢いに推され呆然としてる二人にジェラールは救いの手をさしのべた。

コハクはジェラール以外の子供に会えたことが嬉しいらしく、目に見えてはしゃぎすぎていた。

連れてこられた二人が困惑するくらいには。

それにコハクも気づいたらしく…………

「あ、ごめんね。嫌だったよね」

シュンと落ち込み謝った。

「い、いや、いいよ。
別に、俺、ビックリしただけだから」

「わ、私も」

つっかえながらもそう答えるとコハクは再び楽しそうに笑った。

「ありがと。僕はコハク・ナナシ。よろしくね」

「俺は、ジェラール・フェルナンデス」

「俺はウォーリー・ブキャナン」

「ジェラール・フェルナンデスって。
うわ、覚えづれぇ」

「そういうおまえもウォーリー・ブキャナンって忘れそうだよ」

ウォーリーの物言いに苦笑しつつも言い返した。

「僕は大丈夫だよ。僕の目と同じだもん」

「だな。エルザ、お前は?」

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