幕引き〜
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『決戦ッスね・・・!』
「なんだ?緊張してんのか?」
『そ、そんなことないッス!』
「・・・お前が緊張してても、俺はお前を振るう。・・・応えてくれるな?リパル」
『・・・もちろんッス!!』
俺達は階段を駆け上がる。そして景色が開き・・・そこにヴァンが正座をして待ち構えていた。
「大したものだな。本来ならここに辿り着いているのはアッシュだった」
ルークはローレライの剣を握る。
「アッシュもいる。俺に力を化してくれた」
「ローレライの剣か・・・見事だ。お前は被験者を越え、真の人間となった訳だ」
ヴァンは立ち上がり、歩み寄ってくる。
「おまえは全ての屍を踏み越えてきた。さあ、私と共に来い、ルーク。星の記憶を消滅させ、ユリアが残した消滅預言を覆すのだ」
「お断りします」
「ほう、何故だ」
「やっとわかったんです。俺は何をしたかったのか」
ルークはヴァンを見据える。
「俺はあなたに認めて欲しかった。レプリカではなく、人間として」
「そうだ。そしてお前は人間になった」
「・・・でもそれじゃ、駄目なんだ。あなたは言いましたね。『何かの為に生まれなければ生きられないのか?』と。誰かの為に生きている訳じゃない。いや、生きることに意味なんてないんだ。死を予感して、俺は生きたいと思った。そのことを俺はしっている。ただそれだけでよかったんだ。だから俺にはもうーーーあなたは必要ない。俺はここにいる。こうして生きているんだ。あなたが俺を認めようと認めまいと」
ヴァンが振り返り、笑いだす。
「・・・フ・・・フフ・・・なるほど賢しい知恵をつけたな」
「兄さん!人は変われるわ。ルークと同じように・・・もう一度考え直して!」
ティアはヴァンに訴え続ける。
「兄さんの言うように星の記憶は存在するのかもしれない。けどそれは絶対なの?ルークがここにいるのは星の記憶に定められたからじゃない。彼が選んだからだわ。未来を選ぶのは・・・人よ」
「それもまた絶対ではない。選んでいるのではなく、選ばされているのかもしれないぞ」
「ならお前も、星の記憶を消すのを“選ばされている”のかもしれないぜ」
ガイの言葉にヴァンが笑う。
「少なくとも預言を知らなければ、自分の意思で未来を作ったことになる」
「それは詭弁だな、綾瀬黒羽。どうやって預言を知らずに済むと言う?人がいる限り預言は消えない」
「だから被験者で一度預言を終わらせ、レプリカで新しい世界を作る・・・」
「それではホドを見殺しにした人たちと変わりませんわ。だからアッシュもあなたを否定したのです」
撫子の言葉をナタリアが繋げる。
「結局、
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