第五話「海に響く爆音」
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きの剣技もある。
だが空中で敵の頭を飛び越えるにしても剣で攻撃するにしても恐ろしく短時間で行うことで次の瞬間には地面に足を着けることが前提としての話だ。
落ちることが許されない海上で、しかも長時間飛ぶのはやはり無理はある。
「文句があるならこなくて良いよ。」
とげだらけの言葉をリオンに言ったのはアルフ、彼女はリオンに今はいい印象を持ってはいなかった。
「アルフ、やめて。」
と言ってフェイトが止めたが
「もともとアンタなんかいなくてもアタシ達だけでジュエルシードを集めるのに何の苦労も無かったんだよ!
困ることなんか何も無かった、少しぐらい強いからっていい気になるんじゃないよ!」
そう吐き捨てた
それを聞いてもリオンは飽くまでも涼しげに
「フン...聞いた話じゃあ今はもう既に状況が違うみたいだが?」
「何を...」
「何でも聞くところによると『時空管理局』と言う巨大な組織も本格的にこの一件に介入しはじめたようだな?」
「…クソババァから聞いたか。けど、」
「人の話は最後まで黙って聞いたらどうだ?この前の...なのはだったか?あいつを含めた、他にも大勢の魔道士が敵と言うことじゃないか。
それにお前たちの話を聞く限りじゃあ海にあるジュエルシードを一気に発動すると言うことになる。
当然暴走体も今まで通りの雑魚とはいかなくなるだろうな。そいつらを同時に相手をしてジュエルシードを封印できるだけの算段がお前にあるのか?」
「・・・・・」
彼女はそっぽを向いた
「お前は?」
「...多分難しいです。」
ニコリともせずにリオンは頷いてアルフに向き直った。
「だそうだが?」
彼女は答えようともしなかった。
「・・・じゃあどうします?」
フェイトは訊いた
「簡単なことだろう。お前たちが飛んで空からジュエルシードを発動させて僕にその詳しい位置を念話で伝えてその後に出てくる暴走体と...もし管理局員がでてきたら僕がそれを倒してジュエルシードを持って逃げればいい。」
打てば響くように彼は答えた。
作戦ともいえないほど単純な策だが、それ故に目立った欠点も無く確実と言えただろう。少なくとも妙な奇策よりはずっと信じるに足る策だ。時間は明日の正午と決まった。
「…わかりました。」
「・・・・・」
フェイトもアルフも反論しなかった。
「特に異論は無いようだな...なら話は以上だ。」
それを聞くとほぼ同時にアルフは踵を返して寝室に向かっていった、フェイトもそれに着いていこうとしたがリオンに「ちょっと待て」と呼び止められた。
「なんでしょう?」
「少しバルディッシュを貸してくれ。」
「?ええ、いいですよ。」
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