黒蝕の陰、天廻の陽
ナグリ村へ到着
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「あの子は他の人たちと違って元気がまだあるように見えますね。」
「そういえばあのコ、しきりにこっちを見てたわね。」
と、横からアルマも。
「じゃああの女の子に聞いてみようぜ!」
四人は彼らを不思議そうに見る女の子に話を聞くことにした。
「おにーさん達どこから来たの?」
まだ小さいながらも土竜族の象徴であるハンマーを片手に持つ女の子がアルフレッド達に先に話しかけた。
「僕達はこの村からずっと遠いところからやってきたんです。…ちょっと聞きたいことがあるんですけど―」
「ああ、あんちゃん達の話でしょ?」
質問を終える前に女の子が話し出した。
「私達は洞窟や火山から採れる鉱石と、火山から流れてくるマグマを頼りに暮らしてるんだ。けど、ちょっと前に火山からマグマが流れなくなっちゃったの。」
女の子は山の方を見上げながら更に話を続ける。
「それで、マグマが流れなくなった原因をあんちゃん達が探りに行ったら!洞窟の奥からものすっごーい怖い顔をしたテツカブラってモンスターが岩でマグマを塞いでたの!」
女の子は身振りでその大きさを示しながら話した。
「て、テツカブラ?何だそれ?」
「テツカブラ…ああ、思い出した。確か最近報告された両生種ってモンスターのうちの一種だね。
地中から岩石を掘り起こし、それを使って巣の造営をしたり敵を攻撃したりするっていう。」
アルフレッドはポーチから学会の報告書を取り出し、ダイラス達に見せた。
「ひぇーっ!何だこのでっけえアゴと牙!?アカムトルムが裸足で逃げ出すぞ!?」
「さ、さすがにアカムと比べるのはどうなのかしら…」
三人は一旦その風貌に驚いたが
「けど、そんなに強そうでもないわね。」
「…一人でも勝てそう。」
「だよなぁ、何かハンマーでアゴ粉々に出来そうだし。」
と、反面強さのほうには落胆しているようだった。
「とにかく!マグマが流れなくなったからってあんちゃんも父ちゃんも元気をなくしすぎだよ!
お客さんが来てるのにあんなのじゃ見てるこっちが恥ずかしいよ!」
と、どうやら土竜族の生命線を断ったテツカブラではなく自分の家族達に怒りの矛先を向けているようだった。
「あはは…あ、そうだ。村長さんと一応話をしておきたいんだけど、話を通してもらえるかな?」
「分かった!後で私から話しておく!…ねぇ、ハンターさん。あんちゃん達に元気になってもらうために、テツカブラを倒して来てくれない?」
と、女の子が頼みごとをしてきたのを確認したアルフレッドは
「ようやく依頼が来ましたよ皆さん。」
「とりあえずテツカブラはデカそうだし、ハンマーで一撃に出来ればラ
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