第二幕その十
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「どうにも」
「そうなんですか」
「他のお菓子もあってね」
困ったことにです。
「お菓子をあげている人は一人じゃないから」
「そういえばこの動物園って」
トートーがその大きな目で周りを見回しながら言いました、先生の左肩にとまったうえで。
「もうすぐ閉園時間だけれど」
「まだ人が多いね」
「お客さんの多い動物園なんだね」
「この学園の動物園や水族館は観光スポットでもあるんだ」
ただ学園の施設であるだけではないというのです。
「沢山の動物達がいるからね」
「大勢の人達が来ているんだ」
「コアラやパンダもいるからね」
そうした動物達もいるのです。
「珍しい動物も多いから」
「人気があるんだ」
「そうなんだ」
この学園の動物園はというのです。
「水族館も植物園もだよ」
「博物館、美術館もいつも人が結構いますしね」
トミーも言います。
「だからですね」
「そう、観光客の人も多いから」
「この動物園も人が多いんですね」
「そうだよ、こうしてね」
「そういうことですか」
「うん、生徒さん達はかなり安く入園できるし」
八条学園の学生さん達はサービスを受けてです。
「そのこともあるからね」
「あっ、そういえば」
チーチーも周りの人達を見てあることに気付きました。
「カップルも多いね」
「そうね、学生さん質のね」
ダブダブもチーチーに応えます。
「楽しそうにデートしてるわね」
「ここはデートスポットでもあるんだね」
「そうみたいね」
「ということはね」
「先生、いい?」
ダブダブはチーチーと一緒に先生に言うのでした。
「早くお相手を見付けてね」
「こうした場所でデートしないとね」
「駄目よ、本当に私達がいてもね」
「先生も結婚しないといけないからね」
「何か最近しょちゅう言われるね」
結婚のことをとです、困ったお顔で返す先生でした。
「そのことは」
「だってね、先生はね」
「心配で見ていられないのよ」
ホワイティとポリネシアも同じ意見でした、ホワイティはトミーの頭の上にいてポリネシアは先生のお顔の横を飛んでいます。
「特に結婚のことはね」
「何かとね」
「見ていて何時結婚出来るのか」
「気になって仕方ないのよ」
「僕達みたいにいい人を見付けて欲しいけれど」
「これがそうはいかないから」
チープサイドの夫婦は先生の上を飛びながら言いました、子供達も周りを飛んでいます。
「日本に来ても縁がなくて」
「どうなるのか」
「そう思うとね」
「言わざるを得ないのよ」
「まあとにかくね」
老馬が言うことには、彼とジップ、ガブガブ、チーチーとオシツオサレツは歩いてトミーと一緒に先生の周りにいます。
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